ハヌル天願宮へようこそ
現在の閲覧者数:

こんにちは
岐阜県在住スピリチュアルカウンセラー
火水ハヌル
(Hanuru Himitsu)です。
現在『霊能者』(シャーマン)として
日本国内及び海外にて
霊視によるカウンセリング
遠隔&対面
行っております。
ハヌルの素顔と
ちょっと不思議で
スピリチュアルな
つれづれ日記をどうぞ♪
* * * * * * * * * * * * *
ハヌルの最新情報はコチラ↓
Heart Mind and Soul
* * * * * * * * * * * * *
ハヌルのセッションは コチラでCheck!↓
火水ハヌルのheart mind and soul
* * * * * * * * * *
HPただいま工事中♪
Spiritual healing Salon
   ハヌル
http://hanuru.jimdo.com/
カテゴリ
検索フォーム
3

台北からこんにちは

23日の深夜から またまた台北にいます帰国の予定が2日なのでしばらくブログがかけそうにありません 汗年内はこれが最後の更新になりそうですメールのお問い合わせをいただいている方もお返事できるのが年明けになりそうです帰国次第お返事させていただきますので勝手ながらしばらくお時間いただけたらと思います今年一年本当に有難うございましたみなさま よいお年をお迎え下さいませ!... 23日の深夜から またまた台北にいます<br />帰国の予定が2日なので<br />しばらくブログがかけそうにありません 汗<br />年内はこれが最後の更新になりそうです<br />メールのお問い合わせをいただいている方も<br />お返事できるのが年明けになりそうです<br />帰国次第お返事させていただきますので<br />勝手ながらしばらくお時間いただけたらと思います<br /><br /><br />今年一年本当に有難うございました<br />みなさま よいお年をお迎え下さいませ!<br />
12

扉を開けて。

今まで私は 自分のことや自分の体験を書く時にひどく苦労していましたそれは何故かといえば読んでくださる皆様にいかにも「ほら アタシって凄いでしょ」とか「アタシって特別なのよ」とか「アタシだけが知ってんのよ」みたいなまるで私が自らを「選ばれし者」「特別な能力者」「導くもの」「上の存在」等々のように思っているとそう誤解されたらどうしようと怯えていたからですだから ことさらに主観的にしか立証できないことは... <br />今まで私は <br />自分のことや自分の体験を書く時に<br />ひどく苦労していました<br />それは何故かといえば<br />読んでくださる皆様に<br />いかにも「ほら アタシって凄いでしょ」とか<br />「アタシって特別なのよ」とか<br />「アタシだけが知ってんのよ」みたいな<br />まるで私が自らを<br /><br />「選ばれし者」<br />「特別な能力者」<br />「導くもの」「上の存在」等々<br /><br />のように思っていると<br />そう誤解されたらどうしようと怯えていたからです<br />だから ことさらに<br />主観的にしか立証できないことは<br />書かないようにしてきましたし<br />また そういう事柄を書く際には<br />個人的記録と銘をうったりしていました<br /><br />けれど どのように書いたところで<br />反感を持つ人は持つのだし<br />誤解をする人は誤解をする<br />そしてそれを私はひとりづつ違うのですと<br />言って回ることは不可能で<br />もしもそれを恐れるのなら<br />ネットという場から離れるべきなのです<br />そして離れないとしたら私は<br />見えないモニターの向こうを怯えて<br />過剰に謙遜をしたり事実を矮小化することは<br />実はとても不遜な行為であると<br />ようやく気がつきました<br />それはある種冒涜ですらありました<br /><br />これからも私は怖がりで<br />やはりびくびくするこの心を<br />もてあましていくことでしょう<br />それでも 勇気を持ちます<br />そしてこれまでどおり<br />嘘をつかず真面目に飾り立てず<br />その上で勇気を持って<br />「私の真実」を<br />誤解を恐れず書いていくこととします<br /><br />大切なのは<br />「私が傷つかない」ことではないのだから<br /><br /><br />ご心配される方がおいでになるといけないので<br />念のため書き添えます<br />何か問題が起こったりしたわけではありませんので<br />心配なさらないでくださいね 笑<br /><br /><br /><br /><br />
13

帰国しました

ただいまです!ゆうべ深夜に自宅へ到着しました 笑久しぶりの我が家です帰国してまず思ったこと「日本 めっちゃ寒っ!!!!!」そして 今朝 外へでてみたらマンションの駐車場から見える山並みが綺麗に紅葉しているのに気がつきました日本はもうすっかり冬になってたんですねいろんな経験ができた台北ライフはまさにスピリチュアル満載の不思議な出会いの連でした少しづつ日記に書いて記録にしようと思います... ただいまです!<br />ゆうべ深夜に自宅へ到着しました 笑<br />久しぶりの我が家です<br />帰国してまず思ったこと<br /><br />「日本 めっちゃ寒っ!!!!!」<br /><br />そして 今朝 <br />外へでてみたら<br />マンションの駐車場から見える山並みが<br />綺麗に紅葉しているのに気がつきました<br />日本はもうすっかり冬になってたんですね<br /><br />いろんな経験ができた台北ライフは<br />まさにスピリチュアル満載の<br />不思議な出会いの連でした<br />少しづつ日記に書いて<br />記録にしようと思います<br /><br /><br /><br />
14

台北より愛を込めて

先週の頭に台湾にきましたが今もまだ台北にいます初めての台湾でのセッションはとまどうこともありましたがとても面白い経験になりました食べ物ではたまーに とんでもないものをうっかり引いてしまったりしてます 笑初日の夜に注文したのが蛙のぶつ切りスープだったし 爆笑でも すっごい美味しいんですよ頭さえ見なければ・・・・ 毎晩のいきつけのお店が出来て毎晩朝方まで現地の方がたと仲良くなり 楽しく飲んで久しぶりに... 先週の頭に台湾にきましたが<br />今もまだ台北にいます<br />初めての台湾でのセッションは<br />とまどうこともありましたが<br />とても面白い経験になりました<br /><br />食べ物では<br />たまーに とんでもないものを<br />うっかり引いてしまったりしてます 笑<br />初日の夜に注文したのが<br />蛙のぶつ切りスープだったし 爆笑<br />でも すっごい美味しいんですよ<br />頭さえ見なければ・・・・ <br /><br />毎晩のいきつけのお店が出来て<br />毎晩朝方まで現地の方がたと<br />仲良くなり 楽しく飲んで<br />久しぶりに夜遊びも満喫中です 照<br />日本語の通じないお客さんたちですが<br />実はプロデューサーやコピーライターという<br />業界系の方々でびっくりしました<br />中国語と英語と韓国語で<br />会話はどうにか無理やり出来ています<br />今では 「いつものあそこに行こう」で<br />分かるようになりました 照<br /><br />高名という占い師の方に<br />私を鑑定していただいたり<br />私が初めて訪れた日本人という<br />とある廟で祭祀に参加させていただいて<br />なんとタンキー(台湾の巫)にも<br />ご神託をいただきました<br /><br />そんなこんなで<br />疲れながらもディープな台北ライフです<br />まだ数日こちらにいることになりますので<br />帰ったら前回頂いているコメントのお返事と<br />今回の面白い話をご報告させていただきますね♪<br />
15

曾祖母と私と不思議のひかり。2

あれ・・・?」目の前に広がる黒々としたまさに垂れ幕のような山のうねりの中に私はヒトの作り出した電気の強い光を見ていたそれはすぐ目の前にあるこのコンビニエンスストアが田舎の夜道へと放っている不夜城いもみえる輝きに負けず劣らずの強い人工の冷たい明りだった実はこの幕曳山を十文字に横断していった先のほうにはとあるゴルフ場があり私は一瞬そのサーチライトが見えているのだろうと思ったのだったしかし そんなはずは... あれ・・・?」<br /><br />目の前に広がる黒々とした<br />まさに垂れ幕のような山のうねりの中に<br />私はヒトの作り出した電気の強い光を見ていた<br />それはすぐ目の前にあるこの<br />コンビニエンスストアが田舎の夜道へと放っている<br />不夜城いもみえる輝きに<br />負けず劣らずの強い人工の冷たい明りだった<br /><br />実はこの幕曳山を<br />十文字に横断していった先のほうには<br />とあるゴルフ場があり<br />私は一瞬そのサーチライトが見えているのだろうと思ったのだった<br />しかし そんなはずはなかった<br />ゴルフ場ができてからもう随分の年月が過ぎている<br />けれどいままであんなところに<br />あのような明りが見えたことは無かった<br />次に私は飯場の駐車場の明りだろうか?と考えた<br />あの山のふもとには<br />地元の建設業者が飯場を持っていたので<br />その駐車場の明りだろうと思ったのだった<br />しかし それもそんなはずは無かった<br />明りが見えている高さは<br />山の山頂より少し下辺りの急斜面で<br />あのあたりにはただ植林された木々が生い茂るばかり<br />人家などありはしないのだ<br /><br />なんだろう いったいあんなところに<br />なにが作られたんだろう?<br /><br />こんな田舎では<br />何かが出来ればすぐ広まる<br />たとえば信号ひとつ増設されただけでも<br />次の日には誰もが知っているような土地なのだ<br />なのにあの明りが何なのか<br />私には皆目検討がつかなかった<br />なにしろそれはあまりにも強い光だった<br />白く輝いているその様は<br />どうみても野球場かゴルフ場の<br />夜間のサーチライトにしか思えないほど<br />ひどく人工的な眩さだったのだ<br /><br />ところがじっと眺めていると<br />そのうち丸い光だったそれが<br />縦に長い長方形に似た棒状の光になった<br />そして揺らめきながら全体に大きくなったり<br />一部分が翳ったりし始めた<br />それはまるで<br />大きなライトの前を<br />何かが横切って通っていて<br />そのたびに光が塞がれているかのように見えたので<br />やっぱりあれはゴルフ場の明りで<br />ナイター営業をしていて<br />ちょうど見えているライトの前を車が通るたびに<br />あんなふうに見えるのだろうと私は納得した<br />あのようにまるでゆらゆらと揺れているように見えるのは<br />きっと風に揺れる松の枝の間を<br />あの光が通って届いているせいなのだ<br />しかしいつの間にゴルフ場が<br />あんな山まで広がったのだろう<br />そんな話はいままで<br />一度も聞いたことがなかったのだけれども<br />そして立ち尽くす私の頬ををなぶるような風すら<br />そよとも吹いていないのだけれども・・・<br /><br />それほどはっきりとして<br />それほどに強く人工的で無機質な光だったのだ<br /><br />そしてゆらゆらと揺れる<br />縦の長方形を思わせるその光は<br />やがてどんどんと更に強い光を放ち始めた<br /><br />あんなにまぶしくっちゃ<br />何処かから苦情がきそうだなぁ・・<br /><br />そう思いながらも<br />どうしてなのか私は<br />ゴルフ場の明りだと分かったはずなのに<br />そこに根っこが生えたかのように立っていた<br />しかし突然光はひときわ激しく光を増し<br />大きくなったと思うとぽんっと二つに分かれたのだ<br />別れた片方は小さく明滅し<br />またもう片方は暗くなり明るくなりしながら<br />少しずつ元の大きさへと戻っていく<br />しかも戻りながら先ほどよりも<br />更に眩く大きい光へと変化している<br />すると再び ぽんっと<br />その大きい光から新たに光が分かれ出でた<br />するとまた 先ほどと同じように<br />元の光は光をいや増してはより大きくなっていく<br />まるで宙に浮かぶ巨大な光の柱が<br />律動するかのように前後左右に揺れては<br />分身を生み出しているかのようだった<br />いまや生み出された光の珠は<br />大きな光柱を中心にして<br />30あまりとなり<br />それぞれが細かく揺れながら<br />ぐるぐると回っているように見えるようになっていた<br /><br />こんなにまぶしい強烈な光の柱は<br />誰かきっと見ているに違いない<br />私はそう思いながら<br />急にはっとあることを思い出した<br /><br />この山は・・・<br />ここは・・・あの山の端だ・・<br />昔私と友達が<br />不思議な巨大なUFOをみたあの山の端だ・・・<br />そうだ 私はこの山のそばで<br />何度も何度もUFOを見たんだ<br />そうだ なんで忘れていたんだろう<br /><br />思い出した瞬間<br />揺れる光の群れは「振り返り」私を「見た」<br />全身の毛が総毛立ち<br />激しい恐怖が私の心を鷲掴みにした<br />「光の群れ」は全員が<br />私が自分たちに気がついていることに「気がついた」<br />「彼ら」は私へと強い関心を示していた<br /><br />怖い 怖い 怖い!!<br /><br />瞬間私は実家へ走りだした<br />もう後ろは振り返らなかった<br />振り返ってはならないと思った<br />これはいつも自分が知っているものとはまったく違っていた<br />あの「冷徹」さは<br />私が何かの菌を見ているかのようだった<br />血相を変え駆け込んだ私の話を聞いて<br />母はこう一言だけいった<br /><br />「あそこは不思議があるからねぇ・・・」<br /><br /><br />おはるさと私が見たものは同じだったのだろうか<br />母の話によるととてもよく似ているような気がするのだ<br />ただ おはるさはUFOとか宇宙人とか<br />そういう存在を知らない時代のヒトだったので<br />「狐」としたのではないだろうか?<br />私は狐に化かされるというのがリアルな時代では無いので<br />「UFO」だと思ってしまったのではないだろうか?<br /><br />結局あれがなんだったのかは分からないままだ<br />ただひとつだけ<br />曾祖母とはっきりした違いが私にはある<br />幼いころから大人になるまで<br />何度も私がこの町のあの山で見た不思議なものは<br />いつも私が一人のときではなくて<br />必ず誰かがともに体験していたことだ<br />それは同級生の女のこだったり<br />いまはもう亡くなった父方の祖母であったりした<br />そしてそれはお昼の12時であったり<br />夕方といえど4時頃であったりして<br />それもとてもよく晴れた<br />何かと見間違いのしようのない空の下だった<br /><br />あれらはなんだったのだろう<br />長い間私はすっかり忘れていたけれど<br />なんだったのかは結局分からないけれど<br />間違いなくあの晩みたあれは<br />「不思議」の光ではあったのだ<br />それは遠い日に曾祖母を化かしたお狐さんか<br />はたまた・・・・<br />そんなこれも私の思い出話のひとつだ<br /><br /><br />
16

曾祖母と私と不思議のひかり。

(これは曾祖母にしか見えない狐火の続きです)私の母方の曾祖母にあたる「おはるさ」は自称「狐にいつも化かされる」おヒトだった何故自称なのかといえばおはるさが経験する不思議な出来事の殆どは何故かいつも彼女一人のときに起こっていたからだその為にそういった奇妙な経験は実際本当に起こったことだったのかそれは誰にも分からないのであるそしていつも話を聞かされていた母自身もそれが本当だとか嘘だとか考えたこともなか... <br />(これは曾祖母にしか見えない狐火の続きです)<br /><br />私の母方の曾祖母にあたる「おはるさ」は<br />自称「狐にいつも化かされる」おヒトだった<br /><br />何故自称なのかといえば<br />おはるさが経験する不思議な出来事の殆どは<br />何故かいつも彼女一人のときに起こっていたからだ<br />その為にそういった奇妙な経験は<br />実際本当に起こったことだったのか<br />それは誰にも分からないのである<br />そしていつも話を聞かされていた母自身も<br />それが本当だとか嘘だとか<br />考えたこともなかったようだ<br />おはるさは母の祖母といえど<br />あまりに厳しく古めかしい明治の大奥様の生き残りであり<br />冗談話や作り話をするなど<br />母には思いもよらないことだったのだろう<br /><br />何よりはっきりしているのは<br />おはるさの他に誰かが一緒にいたとしても<br />何故かそれは<br />おはるさにしか見えない聴こえないということが<br />何度もあったのだそうだ<br />そしてそれを孫である私の母に<br /><br />「また狐にやられたわい<br />ワシはよっぽどたわけにされとるなぁ」<br /><br />と 嘆くのである<br /><br />「そんなに狐にようやられたん?」<br />私は母に聞いてみた<br />狐に化かされるとはいったいどんなことなのだろう<br />口裂け女だの貞子だのUFOだのと<br />世の中には不思議が満ちているけれど<br />ついぞ最近「狐に化かされたヒト」など<br />聞くことが無いからだ<br /><br />「そうやねぇ <br />おはるさは狐の嫁入りも見たそうやけど」<br /><br />「狐の嫁入りって あの山に灯りが並んでいくやつ?」<br /><br />私の脳裏に<br />いつかテレビでみたアニメのシーンが浮かんでいた<br />夕暮れの山を白無垢を着た花嫁狐が<br />お籠に載せられて<br />その前に後ろに紋付を着た狐達が<br />列を作り並んで歩き<br />手にもった堤燈にぼんやりあかりを灯して<br />山の峰を静々と進んでいくのだ<br /><br />「そうそう<br />おはるさの話によると<br />最初は ひとつ灯りが山に見えるんやと<br />それをじっと見ていると<br />見る見るうちにその灯りが<br />ひとつがふたつ <br />ふたつがよっつと <br />どんどん別れて増えていくらしいわ」<br /><br />「・・・え?」<br /><br />母の言葉を聞いて<br />私はふとあることを思い出した<br />私も似たようなものを見た経験があったのだ<br /><br />「あのさ 私も前にたようなもん 見たやんな<br />でもそんな堤燈みたいな灯りやなかったけどなー<br />ゴルフ場の蛍光灯かと思うくらいの光やったけど」<br /><br />「いや おはるさは<br />ちょっとやそっとやない明るさやってゆってたで」<br /><br />「いや あたしが見たんは<br />本当めっちゃ人工的な感じの光やったで」<br /><br />「おはるさも そうゆってはったで?<br />あんな山奥なのに<br />ものすごい人工的な光が浮かぶんやって」<br /><br />私はすっかり驚いてしまった<br /><br />「オカン 覚えてない? <br />2年くらい前の秋の夜やったわ<br />あたしこの家の駐車場で見たんやで?」<br /><br />「そうやったっけ?<br />なんしか おはるさも狐の嫁入りは秋やゆうてたよ?」<br /><br />それはいまから2年ほど前の<br />或る秋の夜のことだった<br />私はその日 <br />自分の在所に遊びにきており<br />自分の家に帰るため<br />駐車場に立っていた<br />私の在所があるところも<br />母の在所ほどでは無いにしろ<br />周りはぐるりと山に囲まれて<br />その真ん中を殆ど並ぶ建物もないまっすぐな国道が通っており<br />見上げれば夜なのに<br />月明かりで空がグラデを描いて見えるという<br />そんな鄙びた集落である<br />私が立っていた駐車場の前には<br />一軒のコンビニがあり<br />そのコンビニが放つ電気の明りは<br />その駐車場まで届くほど強かった<br />周りに何も無いからこそ<br />その明りはことさらにいつも<br />激しく自己主張をし<br />まるで近代文明という光を<br />この時代遅れの周りへ侵食させているかのように<br />まばゆく輝いて見える<br />私はその押し付けがましさを嫌悪しながら<br />それでもそれを見るたびに<br />ヒトの気配を感じて安心するのだった<br /><br />ところが車の前まできたとき<br />何故だかふと気になって<br />そのまま視線を前の山のほうへと投じた<br />紺色に見える夜空の下に<br />黒々とその身を横たえている山並みは<br />まるで幕を並べ立てているように見えることから<br />地元では「幕曳山」と呼ばれており<br />遠く飛騨から面々と連なってきて<br />そのまま南の天狗山で終わっている<br />ちょうど私の在所の前あたりでは<br />その山並みがまさに <br />幕と幕をあわせたように重なって<br />母と私は昔から<br />その合間に見える小さな空の様子を見ては<br />天気を読んでいたのだった<br /><br />不思議なことにどんなに綺麗に晴れていても<br />その空が暗ければ必ず曇りになり<br />真っ暗になっていれば雨<br />逆にこちらがどんな大雨でもそこが晴れていれば<br />必ず晴れになるのである<br />早朝に眺めれば一日の天気が分かったし<br />夕暮れにそこを眺めれば<br />必ず次の日の天気が分かった<br />それはテレビの天気予報なんかよりも<br />よっぽど確実でまず外れることはなかった<br />その時の私も<br />何故か夜なのに急に<br />明日の天気を見てみようと<br />その山の方を眺めたのである<br />夜空を見て天気を観るなどしたことがなかったのだが<br /><br />しばらく佇んではみたものの<br />やはり夜空じゃわかんないなぁと<br />あきらめたその時<br />眺めていた空の左の山の陰に<br />何か明るい光があることに気がついた<br /><br />あれ? ゴルフ場の明りかなぁ・・・?<br /><br />あんなところにゴルフ場の光?<br />私はいぶかしく思いじっとそれを見つめ始めた<br /><br />++++++++++++++++++(続く)<br /><br /><br /><br />
17

東京・台北セッション会のお知らせ。

11月の現在予約可能なセッション会のお知らせです●ハヌルin台湾 台北セッション会日*11月23日午後より場所*台北市内ホテルにて(ご予約の際にお知らせします)●ハヌルin東京 東京セッション会日*11月21日場所*東京駅近辺(ご予約の際にお知らせします)予約可能時間*午前9時~ 10時~ の2コマのみ空いております受付終了しました 有難うございました●香港につきましては今回は見送りとなりました  ご了... 11月の現在予約可能なセッション会のお知らせです<br /><br />●ハヌルin台湾 台北セッション会<br /><br />日*11月23日午後より<br />場所*台北市内ホテルにて(ご予約の際にお知らせします)<br /><br /><br />●ハヌルin東京 東京セッション会<br /><br />日*11月21日<br />場所*東京駅近辺(ご予約の際にお知らせします)<br />予約可能時間*午前9時~ 10時~ の2コマのみ空いております<br />受付終了しました 有難うございました<br /><br />●香港につきましては今回は見送りとなりました <br /> ご了承くださいませ<br />
18

台湾セッション会

東京での仕事の疲れがようやく取れたのですがなんと急なご依頼により台湾へと出張することになり毎日その準備でばたばたしておりまして日記の更新も皆様のところへお邪魔も出来ずにおり心苦しく思っております暇を見つけては覗かせていただきたいと思っておりますのでどうぞ見捨てないでくださいね (・・、)出発は11月16日もしくは21日の予定ですがいまのところ台北で少しセッション枠の余裕がありますもしもご希望の方がおい... 東京での仕事の疲れがようやく取れたのですが<br />なんと急なご依頼により<br />台湾へと出張することになり<br />毎日その準備でばたばたしておりまして<br />日記の更新も<br />皆様のところへお邪魔も出来ずにおり<br />心苦しく思っております<br />暇を見つけては<br />覗かせていただきたいと思っておりますので<br />どうぞ見捨てないでくださいね (・・、)<br /><br /><br />出発は11月16日もしくは21日の予定ですが<br />いまのところ台北で少しセッション枠の余裕があります<br />もしもご希望の方がおいででしたら<br />メールにてご連絡いただきたいと思います<br /><br />また現段階ではまだはっきりしていないのですが<br />その足で香港での仕事になるかもしれませんので<br />もしも香港でのご希望の方がおいででしたら<br />念のためご連絡いただければと思っております<br /><br />
19

ただいま。

お久しぶりです急な仕事で一週間ほど東京に行っておりまして今日家に帰って参りましたご心配おかけしてすみませんでした 汗ホテル暮らしも久方ぶりだったのでちょっと疲れ久しぶりの我が家はやっぱりくつろぐなぁと実感しております 笑今夜はゆっくり休ませていただいて明日コメントのお返事等させていただきますね♪それでは おやすみなさい ペコリ(o_ _)o))... お久しぶりです<br />急な仕事で一週間ほど東京に行っておりまして<br />今日家に帰って参りました<br />ご心配おかけしてすみませんでした 汗<br />ホテル暮らしも久方ぶりだったのでちょっと疲れ<br />久しぶりの我が家はやっぱりくつろぐなぁと<br />実感しております 笑<br />今夜はゆっくり休ませていただいて<br />明日コメントのお返事等させていただきますね♪<br />それでは <br />おやすみなさい ペコリ(o_ _)o))<br />
20

曾祖母にしか見えなかった狐火のはなし。

「曾祖母にしか見えなかった狐火のはなし。」私は幼い頃時々母の在所へ泊まらされていた飛騨と美濃の境辺りの山深き洞の道が途絶えたところに母の在所はひっそりとある訪れるものもわずかなこの里は夜ともなればわずかに開けた天よりまるで降るかのごとく綺羅の星々が見え幼い私にはその輝きの大きさにかえって怖ろしくなったほどだった仏間に敷かれた布団に潜り込みそっと外の様子を伺えど障子の隙間から見えるのはいっそ冴え冴え... 「曾祖母にしか見えなかった狐火のはなし。」<br /><br /><br />私は幼い頃時々<br />母の在所へ泊まらされていた<br />飛騨と美濃の境辺りの山深き洞の<br />道が途絶えたところに母の在所はひっそりとある<br /><br />訪れるものもわずかなこの里は<br />夜ともなればわずかに開けた天より<br />まるで降るかのごとく綺羅の星々が見え<br />幼い私にはその輝きの大きさに<br />かえって怖ろしくなったほどだった<br /><br />仏間に敷かれた布団に潜り込み<br />そっと外の様子を伺えど<br />障子の隙間から見えるのは<br />いっそ冴え冴えとした漆黒の闇<br />遠く近く聞こえるのは蛙の鳴き声<br />時折ほぉと太いような<br />何かの声が遠くからかすかにするたびに<br />口から心臓が飛び出しそうなほど<br />どきどきと緊張したものだ<br />国道沿いの家に住み<br />一晩中トラックの行きかう音が子守唄だった私にとって<br />母の在所で過ごす夜は静かすぎ<br />かえって全ての音が耳の中へと流れ込んで<br />とても眠れたものではなかった<br /><br />朝日が山間に光を投げかける頃<br />睡眠不足の目をこすりこすり<br />私はお蚕部屋を覗きにいくのが好きだった<br />入り口のガラスの戸を横へ開くと<br />一気に ざああざああと音が轟く<br />一瞬豪雨が屋根を穿っているのかと疑うような<br />かなり大きいこの音は<br />実はお蚕さんが桑の葉を食べる音なのだ<br />朝まだきに摘んできた桑の葉を<br />小さい大きいお蚕さんたちが<br />一心不乱に齧るのを眺めているのは<br />とても楽しかったものだ<br /><br />私の曾祖母にあたる おはるさが幼い頃も<br />やはり同じようにお蚕さんが飼われていた<br />頃は明治の初め<br />今では想像も出来ないほどに<br />この里は行きかう旅人でにぎわっていたが<br />投宿するのは行き過ぎた町と相場が決まっており<br />夜ともなればぱったりと<br />人通りは絶えて<br />遠くからおおおぉんと<br />狼の声が聞こえるばかりだったそうだ<br />そんな里で暮らす収入源といえば<br />やはり田畑と養蚕がメインであったので<br />人を雇う余裕のある家には<br />必ずお蚕小屋が作られていたらしい<br />お蚕小屋とはいえ<br />お蚕さんのシーズンは<br />初夏からの限られたシーズンなので<br />それ以外は農機具小屋であったり<br />縄仕事をする農作業小屋を兼ねていた<br />そしてそれはたいてい<br />母屋とは別棟として少し離れて建てられていた<br /><br />在る夜ふと <br />幼いおはるさは目を覚ました<br />しばらく寝ぼけてぼおっとしていたが<br />やがてはっきりと頭が冴えてしまった<br />そっと目を開けてみても<br />暗闇に慣れているその目には<br />部屋は薄墨を刷いたようにほの暗く映る<br />どうやらまだまだ真夜中のようだ<br />布団の中で何度も何度も寝返りを打つが<br />どうにも眠ることができない<br />ついには諦めておはるさは<br />目が覚めたついでだと<br />厠へ小用を足しにいくことに決めた<br /><br />そっとふすまを開け<br />家人を起こさぬように<br />おはるは土間の下駄に足を通した<br />この家の厠は<br />今でも良く田舎の古い家に在るように<br />庭の片隅にぽつんと建てられていたので<br />用をたすには下駄を履き<br />外へでるより仕方が無かった<br /><br />幼い私が怖がるほどの<br />こぼれんばかりの星明りだったこの夜空に<br />明治の初めのこのときは<br />いかに月が煌々と照らしていたことだろう<br />蛙すらも寝静まったのか<br />しんと静まり返った夜更け<br />赤々と照る月のおかげで<br />おはるさには庭の様子がよく見て取れた<br />足音をたてぬよう<br />けれどそっと小走りに厠へと急ぐ<br />入り口の扉に手をかけたそのとき<br />ふと何かがおはるの目の端に映った<br /><br />あれ・・・?<br /><br />立ち止まり目に留まったものへ顔を向けてみる<br />それは庭を越え細い小道を辿った先にある<br />新屋のお蚕小屋だった<br />そのお蚕小屋の壁に穿たれた窓という窓から<br />煌々と明るい光ががもれていた<br />その灯りはまるでガス灯か何かのように<br />とてもまぶしく明るく光り<br />中では何人もの人たちが<br />立ち動いているのが見て取れた<br /><br />あれまぁ <br />こんな夜中まであんなに働いて<br />新屋はご苦労さんやなぁ<br /><br />おはるはしばらくぼおっと見ていた<br />小屋の中では大勢の人間が<br />なにやら忙しげに働いており<br />何をしているのだか良くはわからないのだが<br />恐らく縄をなったり <br />むしろを編んだりしているのだろうとひとり想像をした<br />何にせよ<br />あのように働くというのは<br />本当に感心なことだなぁと思いながら<br />おはるは自分の用事を思い出し<br />そっと厠へ入っていった<br /><br />それから何度か夜中に目が覚めることが続き<br />おはるが厠へ立つときには<br />毎度あの小屋に灯りが点っていた<br />ところがある日の昼間<br />小用へ立ったおはるは気がついた<br />真昼間のお昼時にもかかわらず<br />あのお蚕小屋は<br />真っ暗で到底中など見えやしなかったのだ<br />しかもいかにも廃墟じみて古びており<br />もう長い間使われていないのが<br />一目で見て取れた<br /><br />後に おはるさは<br />ほほと笑いながら 母にこういったという<br /><br />「あれはな 多分狐やわ<br />ワシはほんまに狐にようけ騙されたでなぁ<br />なんでか知らんけども<br />ワシ以外だーれにも見えなんだんよ<br />みんなに聞いたんやけど誰もしらんて言われたわ<br />たわけやもんで <br />ワシばっか何度も騙されたんやろなぁ」<br /><br />私は紅茶を飲みながら<br />懐かしそうに語る母の話を聞いていた<br />ところが話の続きを聞いているうちに<br />思わず私は驚きの声をあげてしまった<br />何故なら<br />母が続けたその話の続きは<br />そのまま私が体験したあることと<br />まったく同じ話だったからである<br /><br />++++++++++++++続く<br /><br />
21

おろおろと

しばらくブログをアップしていない間私は久しぶりにいろいろな本を読んでいたそれは仏教やラーマーヤナなどの宗教に関わるものだったり食べ物の本だったり旅行記だったりまたある種のルポルタージュだったりしたその後今度はレンタル店へ通い詰めては韓国の時代劇を延々と見続けていた日によっては一日でDVDを8枚も立て続けに見た私はずっと考え続けた「義」とはなんだろうか とミエナイ世界をナリワイにしてそうして暮らして... しばらくブログをアップしていない間<br />私は久しぶりにいろいろな本を読んでいた<br />それは仏教やラーマーヤナなどの<br />宗教に関わるものだったり<br />食べ物の本だったり<br />旅行記だったり<br />また<br />ある種のルポルタージュだったりした<br />その後今度は<br />レンタル店へ通い詰めては<br />韓国の時代劇を延々と見続けていた<br />日によっては一日で<br />DVDを8枚も立て続けに見た<br /><br />私はずっと考え続けた<br /><br />「義」とはなんだろうか と<br /><br /><br />ミエナイ世界をナリワイにして<br />そうして暮らしている私は<br />時に自分で怖くなることがある<br />いつの間にか心のどこかに <br />ほんのぽっちりでも<br />自分が誰かを救えるなどと<br />卑しくも おこがましい考えを<br />抱いていやしないのか <br />気がつけば無意識に<br />自問自答を繰り返す<br /><br /><br />「自分が誰かより優れていると思っていやしないのか?」<br /><br />例えば使命だとか<br />例えば生まれてきた意味だとか<br />そのようなことを<br />私も考えていた時期もあった<br />生きるということに苦闘し<br />苦悩する自分を哀れみ<br />そこにはきっと意味があるはずと<br />そうでなければこんなにも<br />つらい日々が続くはずがないと<br />そう思いたかったのだと思う<br />この世の全てを呪ったあの日まで<br />私はきっといつか幸せになる日が来るのだと<br />何かが私を救って愛し満たしてくれるのだと<br />恋焦がれてもがいていた<br /><br />やがて光が落ちてきたあの日より<br />私は「理由」探しをしなくなっていった<br />時によりミエナイ世界を<br />私に指し示してくれる人を<br />探したりもしたけれど<br />少しずつそうじゃないんだなと<br />思うようになっていった<br /><br /><br />本を読み映像を見て<br />様々な経験や体験を積み重ねた<br />「人類の歴史」に触れるとき<br />自分の無力さを痛感し<br />茫漠たる気持ちになるのだ<br />この「歴史」の痛み<br />「人の世」の苦しみの前で<br />私は ただただ<br />おろおろと <br />部屋の中を歩き回リ続ける<br />どんな美しい言葉も<br />どんな綺麗な言葉も<br />ただこの圧倒的な力の前で<br />私には何の意味も見出せない<br /><br /><br />私には何も救えない<br />それを忘れないために<br />私は世界を見続ける<br />苦しい人に<br />悲しいひとに<br />悩む人に<br />欲する人に<br />私は何も出来ないということを<br />忘れないために<br /><br />愚かで <br /><br />無力で <br /><br />たゆたうように<br /><br />そうして今日も<br />私は自分に問いかける<br /><br />「自分を特別だと思っていやしないか?」 と<br /><br />ただ おろおろと<br />ただ おろおろと<br /><br />「愛」という名の下に<br />「義」という名の下に<br /><br /><br />
22

SS501に会ってきました

9月の話なので ちょっと前になりますが1st JAPANツアーで来日中の韓国のトップアイドルグループのひとつに数えられているSS501と会って来ましたまだご存知ない方もおいでだと思いますが実は本国の韓国では相当な人気を誇っておりあの東方神起と並んで語られることも多く今年の夏には日本でもデビューを果たしていますちなみにデビュー曲のKOKOROはアニメブルードラゴンのED曲として現在OA中とのことでしたライブが終了... 9月の話なので ちょっと前になりますが<br />1st JAPANツアーで来日中の<br />韓国のトップアイドルグループのひとつに数えられている<br />SS501と会って来ました<br /><br />まだご存知ない方もおいでだと思いますが<br />実は本国の韓国では相当な人気を誇っており<br />あの東方神起と並んで語られることも多く<br />今年の夏には日本でもデビューを果たしています<br />ちなみにデビュー曲のKOKOROは<br />アニメブルードラゴンのED曲として<br />現在OA中とのことでした<br /><br /><br /><br />ライブが終了した後お目にかかったのですが<br />私の姿を見るや<br /><br />「お疲れ様でした~!」<br /><br />と 口々に笑顔で出迎えてくださいました<br />疲れてるのは皆さんでは?と<br />思わず私の方が苦笑する一幕でした<br /><br />セッションはしておりませんが<br />観させていただいた感想として<br />勢いのある人たちというのは<br />やはり噴出しているエネルギーが<br />かなり濃いなぁと言うことです<br />詳しいことは省かせていただきますが<br />メンバーの中の何人かは<br />頭頂部から激しく<br />炎のようなエネルギーが<br />吹き上がっているように観えました<br />中にはその炎の中で<br />鳳凰のような大きな炎を放つ<br />焔の鳥が羽を大きく羽ばたかせており<br />その周りを半透明の水色の姿をした<br />大きな龍が漂い そして<br />旋回しているように観える方もおいででした<br /><br /><br /> <br />↑メンバーとの記念撮影 <br />前髪のポンパドールがサザエさんみたいに写ってるし・・・笑って目がなくなってる・・んですけど・・苦<br />ちょっとこれ迷ったのですが記念の写真ということで(^-^;
41

愛が生まれる場所。

PCの調子のせいでいくつかのブログが開けないのだと思っていたら実はまったくPCのせいではなく現在プロバイダと契約していないのでダイヤルアップで接続しているため画像の多いページを開くのにとてつもなく時間がかかっているだけと判明しました勘違いしてPC云々の書き込みしてしまい一部の方々にご迷惑をおかけしました誠にすみませんでしたもう少しで開通すると思われますがそれまで中々みなさまのところを覗かせていただきにく... PCの調子のせいで<br />いくつかのブログが開けないのだと思っていたら<br />実はまったくPCのせいではなく<br />現在プロバイダと契約していないので<br />ダイヤルアップで接続しているため<br />画像の多いページを開くのに<br />とてつもなく時間がかかっているだけと判明しました<br />勘違いしてPC云々の書き込みしてしまい<br />一部の方々にご迷惑をおかけしました<br />誠にすみませんでした<br />もう少しで開通すると思われますが<br />それまで中々みなさまのところを<br />覗かせていただきにくい状況が続いております<br />何だ 覗きにも来やしないから<br />この際縁切ってやるかなどとおっしゃらず<br />どうぞ年寄りに温かい目を向けてやってくださいませ<br />何しろ敬老の日でございますから (*´∇`*)<br /><br />さて 接続の問題から<br />最近PCと戯れる時間が極端に少ないので<br />その分温泉に行ったり<br />新しい人たちとの出会いが会ったり<br />お参りに行った先で 殆ど空っぽの財布から<br />泣きそうになりつつ賽銭を上げたりしながら<br />合間は読書にいそしんでいる<br />おかげさまでまだ老眼ではないのか<br />読書スピードはぼちぼちなので<br />毎日3冊借りては3冊返却というペースで<br />小さな町の図書室を地道に覇中である<br /><br />実は何を隠そう<br />私は竹内久美子氏の書かれる<br />動物行動学の本に<br />かつてノックアウトされたかけたことがある<br />以前私のブログで取り上げたことがあるので<br />ご記憶の方もおいでかもしれない<br />竹内氏の書かれる遺伝子の戦略ぶりは<br />かねてより私が考えていた<br />「肉体」と「精神」と「魂」の諸問題と<br />その導き出した回答を補完するのに<br />一役買ってくれている<br /><br />例えば「愛は存在するのか」という<br />あまりに茫洋とした問いに対して<br />竹内氏の著作「千鶴子には見えていた!」は<br />あるひとつの研究を紹介している<br />それは有る意味驚くべき研究である<br /><br />まず私が第一に驚いたのは<br />2004年の段階において<br />他者に対する愛着や<br />心の絆の形成に関わっていると考えられる物質が<br />既に特定されているという事実だ<br /><br />その物質の名前はパソプレシン<br />このパソプレシンとは<br />9個のアミノ酸からなる<br />ペプチドホルモンであり<br />脳下垂体から分泌されている物質だ<br />つまり私たちの脳みそが生み出している<br />ホルモンのひとつなのである<br /><br />このパソプレシンが多いと<br />愛情深いのかというと<br />コトはそう簡単ではなく<br />このパソプレシンを受け取るための<br />受容体の遺伝子が重要なのである<br />何故かというとこういった物質は<br />脳の中の受容体に結合することで<br />初めてその働きが発揮されるからである<br />受けてくれるものがなければ<br />パソブレシンは単純に<br />リンパや血中を浮遊しているだけの<br />なんの影響もしないものなのだ<br />これはいわゆるセロトニンなどの働きを<br />考えていただければ良く似ていると思うので<br />お分かりいただけるのではないだろうか?<br />鬱病などの精神病の原因のひとつとされているのが<br />セロトニンレセプターの問題だからだ<br /><br />結論を簡単に言えば<br />このパソプレシンを受け取り<br />その情報をより発現させやすい<br />塩基構造(マイクロサテライト)が<br />存在していると<br />即ち「愛情深く」なるのであり<br />それが無ければ「他者に無関心」になるのである<br />これはアメリカでM・Mリム氏らが<br />とある動物で研究実験した結果<br />発見されたもののようだ<br /><br />ちなみその研究結果によれば<br />このマイクロサテライトを持たない<br />アメリカハタネズミのオスの脳に<br />ある種のウィルスを<br />パソプシンペクター(運び屋)として<br />マイクロサテライトを送り込んだ結果<br />本来子育てなどの愛情行動を取らないとされる<br />アメリカハタネズミのオスが<br />愛妻家でいわゆる子煩悩で子育てをする<br />マイホームパパに大変身したのである<br />その上<br />このマイクロサテライトの<br />脳内でのリターン回数が多いほど<br />より妻を愛しより子供の面倒を見るという<br />そんな結果まで出てしまっている<br />そして勿論<br />このパソプシン受容体遺伝子の<br />マイクロサテライトによるリターンは<br />人間でも発見されているのである<br />(ハタネズミの繰り返し構造に相当するものが<br />人類にも発見されたのである!って 哺乳類だからやっぱ・・・笑)<br /><br />どうやら「愛」が生み出されているのは<br />このマイクロサテライトからというのが<br />現在の現代科学の研究結果のようだ<br /><br />これが「全て」だとは<br />もちろん思わないけれども<br />これも現実のひとつなのだなぁと思うと<br />とても私には面白いなと思う<br />元々感情の源泉は<br />いったいどこから発生しているのかという問題で<br />私はホルモンなどの化学作用=感情というのも<br />ひとつの正しい結果だと長年考えてきているので<br />この研究結果にはうなづくところがある<br />(もちろん「化学反応=感情の全て」とは思っておりませんが)<br />自分がスピリチュアルに関わるようになってから<br />より客観視できる視点を持つようになるために<br />ときおりこんな本を読んでみたりしている私なのだ<br />人は心だけ魂だけでは生きてはいないのだから<br /><br />肉体に隷属する魂<br />見えない体に隷属する魂<br />浮遊するエネルギーに属する魂<br />いろいろが組み合わさって<br />私たちは出来上がっている<br /><br />朱珠ちゃんと中華を食べながら<br />鯨とイルカの違いは だの<br />鹿の角の感覚はね などと<br />語りまくっていたら<br />ハヌル・・何の先生になる気よ?と<br />思いっきり苦笑されてしまった<br />苦笑しながらも<br />今日は私の奢りだよ と<br />二人分払ってくれた朱珠ちゃんなのだった<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />
42

私の夫はマサイ戦士。

何気なく手にとった本の中に思わぬ事柄が隠れていることがある今日 図書館でたまたま借りてきたこの本も私にとって玉手箱のような一冊になったこの本の著者である永松さんの本業はかなりのキャリアを誇るツアコンであるそれもアフリカはケニアの首都ナイロビにて日本人向けのサファリツアーなどをやっておられる方だそして何より驚くべき点として彼女のご主人様は なんとマサイ族の現役戦士なのであるいや ここはまだ驚くところ... 何気なく手にとった本の中に<br />思わぬ事柄が隠れていることがある<br />今日 図書館で<br />たまたま借りてきたこの本も<br />私にとって玉手箱のような一冊になった<br /><br />この本の著者である永松さんの本業は<br />かなりのキャリアを誇るツアコンである<br />それもアフリカはケニアの首都ナイロビにて<br />日本人向けのサファリツアーなどをやっておられる方だ<br />そして何より驚くべき点として<br />彼女のご主人様は <br />なんとマサイ族の現役戦士なのである<br />いや ここはまだ驚くところではない<br />そう 彼女はただ奥様になったのではない<br />「第2夫人」になったのである<br /><br />アフリカ ケニア マサイ族<br />その単語の羅列だけでも驚くのに<br />「第2夫人」である<br />私は目を疑った<br /><br />日本人の女性が<br />それも私とそう変わらぬ年齢の女性が<br />マサイの戦士と結婚?? <br />しかも 第2夫人???<br />ありえるのか??<br />法律はどうなんだ?<br /><br />等々 瞬時に脳みそは<br />はてなの疑問符だらけになってしまった<br /><br />アフリカの中でもケニアの首都ナイロビは<br />日本人駐在員も多く<br />日本食レストランもアフリカの中では<br />ずば抜けて多いほうらしい<br />気候もイメージとは異なり<br />湿度も少なく気温も平均18度と<br />非常に過ごしやすいところである<br />また電気水道ネットなど<br />日本で生活していたのと<br />さほど変わらない生活が送れることができ<br />またここは<br />アフリカを旅する日本人が<br />うっかりはまり込む<br />都会独自の淫猥さを持つ都市でもある<br /><br />しかし彼女の結婚した相手はマサイだ<br />それも現在では少なくなった<br />伝統的な生活を保つマサイである<br />井戸もなく 電気もなく <br />いわゆるイメージする文明とは程遠い生活である<br />実際ご主人のジャクソンは<br />学校にも行ったことが無くもちろん文字も読めない<br />失礼な言い方だが<br />いわゆる原始人的生活であり<br />正直にいってその精神性を今まで私は<br />少し低くみていたと思う<br />いわゆる「田舎の人はみんな純朴」とか<br />「赤ちゃんや子供はみな天使」などという<br />くだらないステレオタイプの考え方と<br />対して違わない「偏見」と似たような<br />思い込み意識が<br />このマサイという部族に対して<br />この心のどこかに持っていたのだと思う<br /><br />ところがである<br />読み進めていくうちに<br />私は常日ごろ私が持っている<br />「価値観というものへの疑問」を<br />さらに大きくするような内容に出くわした<br />それは彼らの死に対する意識について<br />書かれている部分だった<br /><br />マサイの人々は死に対して<br />明らかに無感覚のようだった<br />肉体が停止することが死であって<br />死んだ瞬間からその肉体は<br />もはやどうでも良いものになるのだ<br />であるからこそ<br />その亡骸はかつてはそのまま適当に<br />草原などへ放置してあったらしい<br />現在は一応穴を掘り<br />そこへ埋葬はするのだが<br />それも埋葬というよりは<br />ただ「埋める」というもので<br />勿論墓標も作りはしないし<br />それどころか結局何処に埋めたのかも<br />すぐに忘れてしまうようだ<br />実際この本の中でも<br />夫のジェイソンの実の父親が亡くなるのだが<br />臨終に立ち会えなかった妻の真紀さんが<br />そのお墓におまいりしたいというのを<br />ジェイソンは理解できないというくだりが出てくる<br />日本人大学生の「死とは何か?」の問いに<br />ジェイソンはただこう答えている<br /><br />「終り。何も無い。」<br /><br />この死への感覚は<br />もしかしたら肉体というものへの意識のありようが<br />私とは随分違うのではないかと思い出したのは<br />それこそ一夫多妻制および性についてのくだりを<br />読み進めていったときだ<br /><br />彼らマサイの男は乳房に欲情することが無い<br />乳房に関心を持つのは赤ん坊と子供だけなのである<br />(これは明治までの日本の性意識と<br />少し似通っていて面白い気がする)<br />西洋文化の影響を受けたマサイは別として<br />乳房どころか肉体を露出している女性に対して<br />セックスアピールは一切感じないらしい<br /><br />何より彼らはカップルでもキスをしない<br />もちろん日常的なハグもしないし<br />手を繋いで歩くことも<br />並んで歩くことすら無いようだ<br />ましてマサイにおいて<br />性器を見たり触ったりするというのは<br />夫婦やカップルでもまず嫌がられる行為といえる<br />肉体的な接触と愛情の有無は<br />ここでは明確に区切られている<br />彼らは愛とは信頼なのだと言う<br />そしてその信頼は<br />肉体の接触によりもたらされるものではなく<br />ひたすら精神の問題なのである<br />彼らは性による情感を<br />明確に区分しているのだ<br /><br />マサイでは肉欲や妊娠というものに対して<br />まったく考え方が私たちと異なっている<br />例えば第1夫人とばかりセックスしていようが<br />なんだろうが そんなことはまったく気にならないし<br />それにより嫉妬するということもない<br />真紀さん自身が<br />第1夫人とうまくいっているのは<br />この概念の違いのおかげだと語っている<br />真紀さんにとって肉体接触は愛の証であり<br />第1夫人にとってそれは<br />なんら意味を持たないものだからだ<br />だからそういうところで争いにならないのである<br />(ましてやマサイは子供を作るため以外には<br />それほど性交渉を持たないらしい)<br /><br />その上男も女も10台前半の若き時代は<br />相当自由な性を認められており<br />その結果妊娠しても<br />妊娠機能が働くということの証明となり<br />逆に女として優位になるようだ<br />そして生まれた子供もなんの隔てもなく<br />家族の一人として育てられ<br />後の結婚になんら禍根を残すものではない<br /><br /><br />生まれる 死ぬ そして肉体<br /><br /><br />この概念の違い<br />感覚の違い<br />基準の違い<br /><br />自然の美を愛する日本人<br />自然の美は野卑であるという中国・朝鮮人<br /><br />ケニア 日本 中国 朝鮮<br />人は文化にこんなにも左右されてしまう生き物なのだ<br /><br />私はこの本を読んで<br />価値観を作り出すものを<br />もう一度見つめ直そうと思いはじめている<br /><br /><br /><br /><br /><br />
43

神の発見。

昨日はある方々に会いに名古屋まで行ってきた帰ってきたのが深夜近かったことと普段とちょっと違っていたのでどうやらかなり疲れたらしく今日は一日寝呆けて済んでしまった昨日のことはまた 明日にでもアップする予定なので誰に会ってきたのかは明日のブログをお待ちいただくことにして今夜は 最近読んだ本について書くことにしよう上に並べた他にもいろいろ読んだのだけどタイトルを忘れてしまったものが多いのでとりあえず昨日... 昨日はある方々に会いに名古屋まで行ってきた<br />帰ってきたのが深夜近かったことと<br />普段とちょっと違っていたのでどうやらかなり疲れたらしく<br />今日は一日寝呆けて済んでしまった<br />昨日のことはまた 明日にでもアップする予定なので<br />誰に会ってきたのかは<br />明日のブログをお待ちいただくことにして<br />今夜は 最近読んだ本について書くことにしよう<br /><br />上に並べた他にもいろいろ読んだのだけど<br />タイトルを忘れてしまったものが多いのでとりあえず<br />昨日とおとついで読んだものを並べてみた<br />こうやって並べてみると<br />私の中のテーマは「愛」だったのかもしれないなぁと思う<br /><br />五木寛之著の「神の発見」は<br />五木氏とカトリックの森一弘司教による<br />対談をメインとした本である<br />私はカトリックについてあまりに寡聞で<br />この森司教のことも何も知らなかったのだが<br />この方はかなり言語と字義にこだわるお方のようだ<br />そしてそのこだわりの方向が<br />図々しくも割と私が思う方向と近しい気がして<br />なんとなく今度は<br />この方の著作を読んでみたいなぁと思わせられた<br /><br />例えば聖書の創世記の冒頭は<br />こんな言葉ではじまっている<br /><br />「地は混沌であった」<br /><br />これは元々聖書の書かれたヘブライ語では<br /><br />「ワボーフー・トーフー」<br /><br />なのだという<br />そしてこの意味を訳すと<br /><br />「無秩序・廃墟のようであった」<br /><br />なのだそうだ<br />これは紀元前6世紀のバビロンの捕集時代において<br />村や町が壊滅的に破壊されて<br />廃墟のようになったとき<br />その状態を指してこの<br />「ワボーフー・トーフー」と表現されており<br />しかもこの時代にその言葉が<br />頻繁に使用されていたことから導き出した意見のようだ<br />つまりこの創世記の一節は<br />廃墟のような状態から神が世界を作り上げたと<br />そう語っているのである<br />「混沌」と「廃墟のような」では<br />かなり受けるイメージや<br />ニュアンスが変わってくる気がする<br />この世の初めは廃墟のようであり<br />人はその廃墟の中から<br />誕生したことになるのだから<br /><br />そうするとこの後で神がアダムを作るとき<br />土くれで作ったとされるのも<br />今まで私が抱いていたイメージとは<br />随分違うものになる<br />廃墟のような場所の土くれとは<br />私にはまるで北斗のケンか昔の西部劇のような<br />枯れて乾いた土地を思わせられる<br />今までは混沌という言葉に対して<br />もっと溶鉱炉のようなイメージがあったのだが<br /><br />また有名な<br />「悔い改めなさい」という言葉がある<br />一般にキリスト教に詳しくない私たちが<br />キリスト教をイメージする際に<br />ぱっとイメージされる言葉ではないだろうか?<br />これはギリシャ語で「メタノイア」という言葉で<br />それを訳したのが先ほどのおなじみの言葉になる<br />しかしこれも本来のヘブライの意味へ戻せば<br /><br />「ノイヤ=心」<br />「メタ=超える」<br /><br />でありこれは<br />「未熟で欠点だらけの自分の心を<br />日々克服していく」<br />という意味合いになってくる<br />決して罪からの悔い改めではないのだ<br /><br />またヘブライ語での「悔い改め」は<br />「シューブ」という言葉であり<br />これの意味も私たちの思う<br />懺悔の様相を含んではいない<br />「シューブ」とはすなわち<br />「神に顔を向ける」という意味であり<br />「神に背中を向け神を無視した生き方を<br />転換しなさい」<br />という随分ニュアンスの異なる言葉なのである<br />ましてや「愛」についてとなると<br />ヘブライ語の意味合いから<br />とんでもない方向へ転換していっている<br /><br />これは何故なのか<br /><br />それは本来<br />ヘブライ語で書かれていたものが<br />ギリシャ語に翻訳される際にまずそこに<br />ギリシャ的エッセンスを盛り込み<br />言語を変換した上で淘汰したことが上げられる<br />そしてその変換されたギリシャ語版を元にして<br />さらに伝播していく中でそれぞれの民族や<br />それぞれの言語により<br />独自のニュアンスなどを付加し<br />そして削っていくうちに解釈も様々に変化し<br />ヘブライ語で書かれた原典とは<br />私からみれば相当へだったものへ感じる現在へと<br />変身を遂げていっのであろう<br /><br />同じことはもちろん仏教などにも言える<br />元来インドで興った仏教も<br />その仏典はチベットや中国朝鮮などを経由するうちに<br />音訳意訳など繰り返し<br />それぞれのものを吸着し<br />変化を遂げていったのであるから<br />そしてそれにより各派各宗が誕生していった<br /><br />聖書には<br />「はじめに言ありき」という一節がある<br />ヘブライ語で「言」は「ダバール」<br />この言葉の元々の意味合いで見るなら<br />この言葉はとても私には理解がしやすくなる<br />「ダバール」とは<br /><br />「内側から噴出してくる生命」<br /><br />なんと美しい言葉なのだろう<br />なんと美しい情景なのであろう<br />眩きしぶきは黄金色であり<br />時に虹色に時に白金に輝いて<br />枯れた土くれから生み出された私たちの<br />目から 鼻から 口から <br />いや全身の穴という穴全てから溢れ出て<br />そしてやがて空の高みへ昇りゆく<br />それはまた 雨のように<br />私たちの頭上へと降り注ぎ<br />そしてまた天へと帰っていく<br />これが何なのか<br />私には分からない<br />でもこれがきっと<br />これはきっと・・・<br /><br /><br />時に読書は物知らずな私に<br />いろいろな知識を知らせてくれる<br />この著者の五木氏も幼い時代を平壌にて過ごし<br />その後内地へ引き上げてこられたのだという<br />仏教徒であられる五木氏と<br />カトリック司教の森氏の対談は<br />私にはとても楽しい読み物だった<br />(もちろん他の本もオススメです)<br /><br /><br /><br />はじめに言があった<br />言は神と共にあった<br />言は神であった (聖書より)<br /><br /><br />
44

光る手。(改題&加筆有)

朱珠ちゃんに確認したいことがあったので話の半分を記入せずにアップしてしまいました先ほど確認しなおしましたので本来つけるつもりであった「光る手。」というタイトルに改題し加筆修正させていただきます今日は朱珠ちゃんのちょっと不思議な体験談のひとつをお話しよう朱珠ちゃんはかつて学校の研修等で2度ほど北朝鮮に行ったことがあるそのうちの一度は一月余りという長丁場だ(ちなみに彼女のだんな様は半年ほど行っていた)... 朱珠ちゃんに確認したいことがあったので<br />話の半分を記入せずにアップしてしまいました<br />先ほど確認しなおしましたので<br />本来つけるつもりであった<br />「光る手。」というタイトルに改題し<br />加筆修正させていただきます<br /><br /><br />今日は朱珠ちゃんの<br />ちょっと不思議な体験談のひとつをお話しよう<br /><br />朱珠ちゃんはかつて<br />学校の研修等で2度ほど北朝鮮に行ったことがある<br />そのうちの一度は一月余りという長丁場だ<br />(ちなみに彼女のだんな様は半年ほど行っていた)<br />ホテルの一室で寝泊りしながら<br />さまざまな研修を受けたり<br />あちこち観光に行ったりしていたある夜のことだった<br /><br />もともと朱珠ちゃんは寝つきが悪く<br />なかなか眠ることができないのだが<br />そのときもやはり<br />慣れない土地での慣れない生活のためか<br />神経が疲れ過ぎてかえって眠りがたかった<br />朱珠ちゃんにとって<br />ここ北朝鮮は父祖の土地に当たるし<br />もともと彼女は北朝鮮籍でもあって<br />自分の国に来たという思いは<br />もちろんあったのだけれど<br />やはり慣れぬ土地には変わりなく<br />楽しい中にも緊張があったのであろう<br />何度も何度も寝返りを打ち<br />夜はどんどんと更けていく<br />そうこうする内に<br />いつしかふと とろとろと<br />まどろみはじめていたのだった<br /><br />頃はもう 一番星が空の高みへ昇るころ<br />朝特有の涼しい風が空気を洗い流して<br />閉じた窓の向こうに見える<br />遠い遠い朝鮮の山の端が白々と白んでいた<br />一瞬ぐっすりと眠った朱珠ちゃんは<br />はっと何かを感じて目が覚めた<br />寝ぼけた頭で部屋の中の様子を伺うが<br />何事もないかのように<br />部屋はしんと静まり返っていた<br /><br />もともと眠りの浅い朱珠ちゃんのこと<br />いつものように<br />ちょっとした何かで<br />うっかり目が覚めてしまったのだろうと<br />再び眠りにつこうと思うそのとき<br />何かが彼女の神経に引っかかる<br /><br />ん・・・?<br /><br />彼女は何気なく<br />まだ閉じていたまぶたを開けた<br />するとなんと目の前には<br />男の顔があったのだ<br /><br />は・・? なんだ?<br /><br />朱珠ちゃんは まだ回らぬ頭で<br />ぼんやりとその顔を見ていたが<br />だんだんと意識がはっきりとしはじめ<br />誰か見知らぬ男の人が<br />なんと自分のベッドで<br />一緒に横になっていることに気がついたのだ<br />つまりお互い顔を付き合わせた形で<br />添い寝をしあう状態である<br />しかしそのとき朱珠ちゃんは<br />なぜだか少しも驚くことがなく<br />かえって妙な安心と<br />穏やかな気持ちに包まれていたらしい<br /><br />その男の人はまだ若く<br />とても痩せていて<br />顔には泥と土がついたような<br />汚れがあるのが見て取れた<br />そして彼は汚れてほつれたような<br />朝鮮の軍服を着ており<br />朝まだきの薄暗い部屋の中で<br />ぼおっと青白い光を放っていたのだそうだ<br />そして ただただじっと<br />朱珠ちゃんを見つめていたのだという<br /><br />朱珠ちゃんは<br /><br />ああ この人はかつて亡くなった兵隊さんだ<br />きっと私がこの国に帰って来たのを<br />喜んで可愛く思って出てきてくれたのだ<br />なんて優しいのだろう<br /><br />そう思い 思わず涙がこぼれるような<br />切ない気持ちで心がいっぱいになったそうだ<br />軍人さんに表情はなかったが<br />その全身から放たれている<br />なんともいえぬ慈しみの気配が<br />朱珠ちゃんには十分に伝わっていたのだという<br /><br />そのままふと気がつくと<br />知らぬ間に朱珠ちゃんは眠りについていたらしい<br />朝が来て集合の時間ぎりぎりに飛び起き<br />朱珠ちゃんは慌てて身支度をして部屋を飛び出した<br /><br />それから何日かが何事もなく過ぎていった<br />昼間の間は様々な研修や行事ごとで<br />目がまわるように忙しく<br />体も随分と疲れてはいたが<br />そこは若さゆえなのか<br />朱珠ちゃんは<br />結構楽しい北朝鮮ライフを送っていたようだ<br />もちろん出される食事はかなり質素だったので<br />当時もともと随分とほっそりしていた朱珠ちゃんですら<br />帰国後驚くほど痩せていたそうだが<br />(彼女はそれを「北朝鮮行くだけダイエット」と呼んでいる)<br /><br />そしてそんな日々の中で<br />再びそれは起こった<br />それはまたある夜のことだった<br />その頃になるとさすがの朱珠ちゃんも<br />疲れがピークに達していたのか<br />その日はいつもと違い割合すっと眠りについていた<br />温かくもなく寒くも無いほどよい室温の中<br />少しかび臭いような布団をかぶり<br />朱珠ちゃんはすうすうと気持ちよく眠っていた<br />ところが突然前触れもなく<br />ぱちっと目が覚めたのだ<br /><br />恐らく夜もとっぷりとふけて<br />深夜2時過ぎ程だったではなかろうか<br />朱珠ちゃんが眠っていたベッドは<br />片方の壁にぴったりと引っ付けられていた<br />唐突に目が覚めた朱珠ちゃんは<br />自分が白い壁に向かい<br />体を横にして眠っていたことに気がついた<br /><br />ところがふと気がつくと<br />何かがちらちらと目の端で動いている<br /><br />なんだろう・・・?<br /><br />真っ暗の部屋の中<br />目の前の壁がぼんやりと白く見えるだけなのに<br />何かが動いていた<br />ふと目をそれにあわせて見る<br />するとそれはなんと<br />人の手 それも腕から先であった<br />まるで壁の中から湧き出ているかのように<br />青くうっすらと緑の燐光を放ちながら<br />青白い手がひらひらと朱珠ちゃんへと伸びていたのだ<br />それはまるで蝋でできているかのように<br />とても美しかったと朱珠ちゃんは語る<br /><br />「いくつの腕が伸びてたんかわからんのやけど<br />とにかくぼわ~っと青白く光る綺麗な手やったんやわ<br />それがねぇ 私の頬を頭を <br />いかにも可愛ええとでも言うように<br />撫でて撫でてしてくれたんよ<br />なんでか私のことを<br />愛しい可愛いと思ってくれてるのがわかったん<br />本当に優しく優しく撫でてくれてたんよ<br />撫でられながら私 なんでかまるで<br />小さな子供になったような気持ちがしてたわ」<br /><br />今思い出してみても<br />あのぼんやり光る美しい手たちは<br />人の何かだという気がしないと彼女は言う<br /><br />「何か性別を超えたもの <br />言葉にすると変やけど <br />精霊とか何かの精とか<br />なんかそういう感じがしたわ」<br /><br />このときも朱珠ちゃんは怖ろしいと思うことなく<br />いつの間にかまたスヤスヤと<br />眠りの淵へ落ちていったのだった<br /><br />北朝鮮ではいろんな思い出がたくさんできたが<br />これも珠ちゃんにとっては<br />懐かしい故郷を訪ねた思い出の中の<br />ひとつとなっている<br /><br />生きている間に関わること無く過ぎても<br />もちろん血縁関係がそこに無くとも<br />こうして想いを寄せてくれる存在があるということ<br />繋がる血のなせるもの<br />民族という血が運ぶ物<br />言葉でなく理屈でなく<br />そういうことがあると<br />私が教えてもらった話であった<br /><br /><br /><br />
45

暗きものども:5

何処にいても何をみても暗きものどもを視てしまう朋子に対して私はいくつかのアドバイスをしたその中から例をあげてみよう まずひとつとして「視ることにも礼儀があるということ」朋子のように自分で意識して「観る」のではなく勝手に「視えてしまう」状態であったにせよ私は礼儀が必要だと思うのだ暗きものどもは常に私たちと共にこの世界に重なるように存在している彼らの存在する世界が私達の世界と半分重なっているのだからそ... 何処にいても何をみても<br />暗きものどもを視てしまう朋子に対して<br />私はいくつかのアドバイスをした<br />その中から例をあげてみよう <br />まずひとつとして<br /><br />「視ることにも礼儀があるということ」<br /><br />朋子のように自分で意識して<br />「観る」のではなく<br />勝手に「視えてしまう」状態であったにせよ<br />私は礼儀が必要だと思うのだ<br /><br />暗きものどもは常に私たちと共に<br />この世界に重なるように存在している<br />彼らの存在する世界が私達の世界と<br />半分重なっているのだからそれは仕方が無いことなのだ<br />そして彼らは決して排除されるべきものでもないし<br />強制的に浄化されるべきものでもない<br />木が生えているように<br />水がそこに流れるように<br />空が青いように<br />彼らはそこに在るのである<br />「暗きもの」と呼んでいるからといって<br />彼らをやたらに叩き潰すようなことは<br />まったく不必要なのだ<br />「明るいものども」がいる数と同じだけ<br />彼らはただそこに在るのだから<br />ただし 「結ばれ」なければ であるが<br /><br />例えば電車にあなたが乗ったとしよう<br />電車の乗客の中に<br />明らかにおかしい風体の人がいる<br />あなたはその人に最初気がつくとぎょっとするかもしれない<br />しかし次の瞬間目をそらさないだろうか?<br />そして同じ空間にいながらも<br />まるでその人が存在しないかのように<br />見てみぬ振りをしないだろうか?<br />逆にあなたが誰か通りすがりの人から<br />じろじろ見られたりしたら<br />あなたはどう思うだろう?<br />なんであの人は見るのだろうと気になって<br />ついその人を意識してしまったりしないだろうか?<br /><br />申し訳ないことに<br />文章ではうまく説明できないのだけれども<br />つまりこういった暗き存在を<br />うっかり視てしまったにせよ<br />意識を向けないとか <br />気がついていない振りをする ということは<br />とても重要だったりするのだ<br />意識を向けてしまうということは<br />相手とエネルギーの交流を図っていることになる<br />そのパイプが太くなればこそ<br />様々な影響が現れたりするのである<br />(もちろんそうでない例もたくさんあります)<br />まぁもっと単純に言えば<br />じろじろ見たり きゃあきゃあ言うのは<br />誰だって気分良くないし<br />自分に関心あるのか?と思われても仕方がないってことだ<br />そういう意味で礼儀をわきまえろということである<br />もちろん自分に自信があって<br />どうにかしてやろうと思っているのなら<br />そういう方はお好きにしてくださいとしか言いようが無い<br /><br />私はたいていどんなものも<br />ある一面だけの存在では無いと思っている<br />人間の思う「善」や「悪」の概念は<br />ミエナイ世界ではそれほど通用しなかったりする<br />純然たる「善」は<br />人間が思う「善」とは相容れなかったりするし<br />それはもはや私達の認知できる領域ではない<br />すなわち暗きものども=悪ではないのだ<br />宗教的な言い方に習えば<br />どんなものにでも仏性があるという<br />そんな言い方になろうか<br />不動明王やカーリーの怖ろしげな顔を見るがいい<br />あの顔を観じたとき<br />中にはただ怖ろしき悪鬼としか<br />思えない人もいるのだから<br /><br />このとき顕現していた様々なものは<br />基本的に朋子のエネルギーを<br />餌にして発現しているのは私には明らかだった<br />いざ ということが起これば<br />何かほどこそうと思ってはいたが<br />基本的にこれは<br />彼女にとって必要なお知らせであると思っていたので<br />あえてアドバイスをするに留めていた<br />何故そうなのかということなど<br />このあたりの話は申し訳ないことに<br />かなり彼女のプライバシーに関わるので<br />さすがに公表は差し控えさせていただきたい<br />ただひとつ言えるのは<br />彼女は確かに暗きものを打ち破ることは出来た<br />しかしそれはあまりにも無慈悲なやり方だった<br />無慈悲であるがために<br />ついにはオヌまで顕現してきたのだった<br />それは彼女のプライベートを<br />分かりやすい形で見せてくれていたのだと思う<br />どんな人どんなもの全てに<br />仏性があることを忘れてはいけないし<br />私たちは純化された世界では<br />存在していないのだということを理解しなくてはいけない<br /><br />最終的に私の母が入院したこともあり<br />朋子にはこちらに来るのを辞めてもらった<br />どっちにしろ一人で考える時期が彼女には必要だった<br />こちらへ来なくなりしばらくは<br />塩をもったり掃除をしたりなど<br />私の一言アドバイスを聞いて行動をしてはいた<br />そのうち彼女は<br />殆どそういったものを視ることが無くなっていった<br />同僚の顔も殆ど以前と同じように<br />普通の顔に見えるようになっていき<br />今ではまったく普通の銀座OLとして生活している<br /><br /><br />今回のこの話は<br />随分皆さんが楽しみにしてくださったようで<br />本当に有難いことだったけれど<br />核心部分を書くことをかなり迷った<br />そこは朋子の<br />あまりにプライベートに関わるところなので・・<br />何しろ私自身彼女にまだ<br />この核心部分を話すことができずにいる<br />書き始めたときには<br />臭いの話だけ書くつもりだったのだが<br />結局アバウトな全体の話になってしまい<br />本当に申し訳ないことになってしまった<br />いづれ形を変えて<br />この話でお伝えしたかったことを<br />もう少し書いてみたいと思います<br /><br />
46

暗きものども。:4(追加有)

今日は図書館からのアップですので緊張して文章がいつも以上にすっとこどっこいかもしれません←途中まで書いたんですけど やっぱり落ち着かないので家で追加を書き直してます汗明らかな異臭は一言で言うなら「獣臭(けものしゅう)」というのが一番ぴったりだった私はその時点でピンときていたのだがあえて何も口には出さなかった基本的に私はできるだけこういったものには触らないようにしているからだそれは私が幼いころより長... 今日は図書館からのアップですので<br />緊張して文章がいつも以上にすっとこどっこいかもしれません<br />←途中まで書いたんですけど <br />やっぱり落ち着かないので<br />家で追加を書き直してます汗<br /><br />明らかな異臭は一言で言うなら<br />「獣臭(けものしゅう)」というのが一番ぴったりだった<br />私はその時点でピンときていたのだが<br />あえて何も口には出さなかった<br />基本的に私は<br />できるだけこういったものには<br />触らないようにしているからだ<br />それは私が幼いころより長年の間<br />そういった人がおぞましく思うものと<br />共存しざるを得なかった事情による<br />「触らぬ神に祟りなし」<br />まさにこの心境なのだ<br /><br />しかしことはそれでは済まなかった<br />「とある個人のエネルギー」を餌にして<br />それらは私の部屋へと姿を現していた<br />私の部屋を訪れた人は<br />お世辞かもしれないけれども<br />いつも明るくてとてもいいにおいがすると褒めてくださる<br />しかしこのときの私の部屋は<br />あちらこちらから異臭がしだし<br />全体が薄暗くどんよりとし<br />部屋の隅や天井に黒いもやのようなものが立ち込めて<br />明らかな「嫌な部屋」へと変化していた<br />つまり私の部屋はわかりやすくいうなら<br />死霊や瘴気の塊などだけでなく<br />それらの道を辿ってさらに大きい存在が<br />発現しはじめていたのである<br /><br />この瘴気の塊 それは「アヤカシたち」であった<br />その中でも今ここで臭気を発しているのは<br />かつて隠(オヌ)といわれたもの<br />そう あえて今風にいえば「鬼」とでもいえるような<br />濃密で意識を持った暗く大きく獣な波動<br />ついにこれが出てきちゃったなぁと私は思う<br />まるで百鬼夜行が始まるかの如く<br />私の部屋のあちらこちらにぎょろぎょろと<br />大きな小さな瞳が現れているのを感じていた<br /><br />もちろんそれは私がそう感じただけで<br />実際のところ他の方はどう感じたのかは分からない<br />朱珠ちゃんなどはこの時点では<br />これはY介の残り香だとしか思っていなかったし<br />(しかし部屋がおかしいのは分かっていた)<br />朋子は逆にそれらが何かは分かってはいなかったが<br />ただこの臭いと暗さに怯えて<br />怒り足を踏み鳴らしうなって歩いていた<br />知らぬものが見たら<br />明らかに狂人のようであったことだろう<br /><br />視線を合わせてはいけない<br />気づいていると気づかせてはいけない<br />私と朱珠ちゃんは朋子を部屋から連れ出し<br />隣の市のあるカフェへと気分転換に行った<br />しかし朋子はすっかり<br />アヤカシの世界に同調してしまっていた<br />行った先でもやはりオヌは現れた<br />朋子の周りにまたあの獣臭が立ち昇り<br />部屋のそこここから<br />目に見えぬ目がいくつもいくつも<br />私たちをぎょろりと見つめてきていたである<br />ついに朋子は恐怖で<br />えんえんと泣き出し<br />早くここを出たいと訴えた<br />あまりに怖がるので仕方がなく<br />慌てて店を出たのだが<br />しかし道を歩きだしたとき<br />今度は足首を何かに捕まれ朋子は転びかけた<br />そして後ろから歩いていた私は<br />その瞬間を見てしまった<br />側溝の水が流れ落ちるように空いている金網の隙間から<br />黒い手が伸びて彼女の足首をつかみ<br />引きずろうとしたのを<br /><br />+++++++++++続く<br /><br /><br /><br />
47

暗きものども。:3

とにもかくにもようやく私のところへと朋子はたどり着きここのところ自分に降りかかっているらしきさまざまな出来事を語って聞かせてくれた結局その日から2泊3日で私と行動をともにしている間に彼女はどんどんと霊的感応力を増していき私と一緒にいるときは まだましなのだけれど私といないときにはありとあらゆるところに目に見えぬモノどもを見るようになっていたそしてそれはすべて死霊であったり生霊であったり邪気の噴出し... とにもかくにもようやく私のところへと<br />朋子はたどり着き<br />ここのところ自分に降りかかっているらしき<br />さまざまな出来事を語って聞かせてくれた<br /><br />結局その日から2泊3日で<br />私と行動をともにしている間に<br />彼女はどんどんと霊的感応力を増していき<br />私と一緒にいるときは まだましなのだけれど<br />私といないときには<br />ありとあらゆるところに<br />目に見えぬモノどもを見るようになっていた<br />そしてそれはすべて<br />死霊であったり<br />生霊であったり<br />邪気の噴出したものが凝り固まったものや<br />邪気どころか瘴気であったりして<br />けして観て楽しいものではなかったのだ<br />四六時中まるで<br />何かの恐怖映画の中に住んでいるかのごとき<br />日常へと変化してしまったのである<br /><br />朋子はこうなってしまってから<br />年越しを挟んで約一月半の間<br />週の半分を岐阜ですごし<br />週の半分を東京で過ごすという生活を続けていった<br />東京でそういったものに囲まれてすごすのは<br />彼女には少し耐えがたかったのである<br />そしてこちらに滞在する間<br />彼女は感じる力を増すだけでなく<br />それらを打ち破る方法を自ら会得していっていた<br /><br />そんなあるときのこと<br />その日は朱珠ちゃんも遊びに来ているときだった<br />お客さんとはいっても勝手しったるこの二人のこと<br />私は甘えさせてもらうことにして<br />すべての窓を全開にして<br />家中の部屋を掃き そして拭き清め<br />掃除をしていた<br />(私は普段箒で掃き床もたたみも<br />水ぶき仕上げするので必ず窓は開けている)<br />天気もよく晴れた暖かい日で<br />開け放った北側の窓からベランダへと<br />かなり強い風が吹き抜けていた<br /><br />そこへ朋子が私も手伝うといって<br />私のところへやってきた<br />しばらくすると突然妙なことに気がついた<br />部屋の中に異臭が漂っているのである<br />それは生暖かいような生臭いような<br />埃と何日も風呂にはいっていない男か<br />まるで動物の体臭が混じったような<br />なんともいえない変な臭いだ<br />おかしいなと思いつつも<br />ついその前日までうちに泊まっていた<br />Y介の残り香かなぁとそのときは気にしなかった<br />Y介はかなり体臭がきつい男で<br />また相当癖のあるタバコを吸っていて<br />てっきりこの鼻をつく異臭が<br />彼の残していった荷物のせいだろうと思ったのだ<br />そのときは朋子も朱珠ちゃんも<br />Y介の臭いだよ!と言いあっていた<br /><br />Y介の荷物を処分して私は子供部屋へと移動した<br />子供部屋は一番風が吹き込む部屋で<br />部屋の中のものが舞い上がるほど強く風が入ってきていた<br />遅れて朋子も手伝いにやってきた<br />私は出窓の上を拭こうと雑巾をもち<br />窓の前に立ち風にあおられながら掃除をし始めた<br />すると突然さっきよりも激しい異臭が鼻を打ったのである<br />しかも その異臭は出窓のまん前ではにおわずに<br />出窓から30センチほど中へ入ったところから<br />まるで湧き出しているかのごとくに激しく臭いだしていた<br />これにはさすがに普通のことではないと気がついた<br />この部屋にはY介ははいっていないし<br />何よりこんなに風が吹き込んでいるにもかかわらず<br />なぜこの場所だけが臭うのか<br />しかも臭うものはなにひとつないのに<br />私は少しいやな気持ちがしていた<br /><br />*************続く
48

暗きものども。:2

たった5日で東京から再び岐阜へと朋子は舞い戻ってきた彼女は一度名古屋までバスで行きそこから名鉄に乗り換えて我が家に一番近い日本ライン今渡という駅までやってくるのだが実はそのときも少し困ったことになっていた通常であれば名古屋からココまでは約1時間乗り合わせが悪くても1時間30分あればまぁたどり着く場所だそれがその時の彼女は何故だか何時間たっても今渡の駅にたどり着けなかったのだ朋子は決して方向音痴では... たった5日で東京から再び岐阜へと<br />朋子は舞い戻ってきた<br /><br />彼女は一度名古屋までバスで行き<br />そこから名鉄に乗り換えて<br />我が家に一番近い<br />日本ライン今渡という駅までやってくるのだが<br />実はそのときも少し困ったことになっていた<br /><br />通常であれば名古屋からココまでは約1時間<br />乗り合わせが悪くても1時間30分あれば<br />まぁたどり着く場所だ<br />それがその時の彼女は何故だか<br />何時間たっても今渡の駅にたどり着けなかったのだ<br />朋子は決して方向音痴ではない<br />ましてやかつてしょっちゅうコチラに来ていたので<br />かなり勝手知ったる土地なのだ<br /><br />それが名古屋駅でまず駅員に<br />今渡駅に一番早く着く電車はどれかと 彼女は尋ねたところ<br />その駅員は<br /><br />「あぁ 今止まってるこれ これに乗ってください」<br /><br />と 答えた<br /><br />「日本ラインってとこなんですけど 間違いないですか?」<br /><br />と 重ねて尋ねるのだが<br /><br />「大丈夫です 今渡はこれでいけます」<br /><br />という上に<br /><br />「これ本当は10分発急行なんだけど <br />今12分なのに乗れて運がいいね! 早く乗って!」<br /><br />と 彼女はその電車に押し込められた<br />途端に電車はドアを閉めすべるように走り出す<br /><br />しばらくするとすることも無いので<br />朋子はいつものように念のため<br />ドアの上にある路線図を眺めていた<br /><br />あそこが 今渡だから 今どこだろう?<br /><br />するとタイミングよく車内アナウンスが流れる<br /><br />次は~●●~●●~<br /><br />朋子はそれを聞いて あれ?と思う<br /><br />彼女の見ている今渡への路線には<br />そんな駅名がないのだ<br />おかしいと思いつつも まあ見逃しているのかなと思う<br />しかし次の駅名もやはり載っていない<br />その時点で彼女は慌てて私に電話をしてきた<br />(良い子はマネをしてはいけません)<br /><br />「もしもし?! なんか次 ●●っていってるんだけど!」<br /><br />それを聞いて私は驚いた<br />彼女はまったく違う路線にのせられていたのだ<br />仕方が無いので一度名古屋へと戻ってもらい<br />再度乗りなおしてもらうことになった<br /><br />ところがである<br />今度もまたストレートにたどり着けないのだ<br />名古屋で再び駅員に<br />くどくどと確認して乗ったのだが<br />結局これまた違う駅でおろされてしまったのである<br />おろされたホームで彼女は<br />仕方なくまたそこにいた乗客に<br />犬山方面はどちらのホームかと尋ねてみた<br />するとそのお客は朋子の顔をみるなり<br />引きつった顔で走って逃げたのだ<br />仕方なしにもうひとりいた若い男性客に尋ねると<br />その男も知らないと叫びながら<br />ホームを走って横断して逃げてしまったのである<br />朋子はすっかり不安になってきた<br /><br />朋子は元々とても行動力のある女性で<br />ふらりと一人でニューヨークへ旅立ったり<br />思いつきで明日台湾など<br />まったく平気な女なのだ<br />それもこれも<br />彼女は知らない土地でも道に迷うということがまず無いし<br />なにかあって人にモノを尋ねるときでも<br />大手企業の受付嬢をしていたくらいなので<br />とても美人で受けがよく<br />たいていの人は彼女のことを助けてくれるのだ<br />それがどうだろう<br />たかだが 名古屋から私に会いにいくだけで<br />何故こんなに迷うのだろう<br />尋ねれば違うところへいくはめになり<br />しかも逃げられてしまう<br />なにかがおかしいのだ<br />こんなことはありえなかった<br />結局彼女が私と会うまでに<br />12時間近くの時間がたっていた<br /><br />++++++++++++続く<br /><br />
49

暗きものども:1

ゆうべ久しぶりに長年の友人の朋子ちゃんから電話があった彼女は東京 私は岐阜で(当時は名古屋)年齢も6つ年下とあれこれ離れているけれどなんのかんのともう17年の付き合いになる以前のブログに登場していたのでご存知の方もおいでかもしれないちなみに当時パクパクともちゃんと書いていたのがこの朋子でありイ・ヨンエことヨンちゃんが今でいう朱珠ちゃんのことである今回のお話は朋子の許可が出たので書くことにした私と朋... ゆうべ久しぶりに<br />長年の友人の朋子ちゃんから電話があった<br />彼女は東京 私は岐阜で(当時は名古屋)<br />年齢も6つ年下とあれこれ離れているけれど<br />なんのかんのともう<br />17年の付き合いになる<br />以前のブログに登場していたので<br />ご存知の方もおいでかもしれない<br />ちなみに当時<br />パクパクともちゃんと書いていたのが<br />この朋子であり<br />イ・ヨンエことヨンちゃんが<br />今でいう朱珠ちゃんのことである<br />今回のお話は<br />朋子の許可が出たので書くことにした<br />私と朋子と朱珠ちゃんの<br />ちょっと変わったお話。<br /><br />それは昨年のこと<br />朋子は長年の恋愛の結果<br />遂にはそれが元で警察沙汰に巻き込まれ<br />裁判にまで発展する騒ぎとなっていた<br />裁判というのはやはり精神的に疲弊するもので<br />被害者側であった朋子には<br />とても長くつらいものになっていた<br />それで気晴らしをしたいと<br />唐突に私の家へ<br />遊びに来ることにしたのである<br /><br />それまでの私は<br />相手が長年の友人でも<br />こういうカミコトのことは<br />殆ど口にしたことがなかったのだが<br />さすがに今回彼女が訪ねてきたときには<br />そういう話を絡めて話すことになった<br />朋子自身は元々神経質で<br />勘の鋭いタイプではあるが<br />それまで私とそういう形の付き合いはしてこなかったし<br />彼女自身が霊体験など特にあるわけでもなかったので<br />いまいち理解しがたいようだった<br />ゆうべの電話でも<br /><br />「だってさ 長年人間としてつきあってきてるから<br />いきなり神様系なんてこっちも切り替えできないじゃん」<br /><br />と 笑っていたくらいだ<br /><br />ところが である<br />一晩我が家に泊まり<br />いろいろ話をした翌日の夕暮れ<br />駅まで送るついでに<br />ご飯を食べて帰ることにしたのだが<br />そこで食事を食べ終わった途端<br />彼女に最初の異変が起こったのだ<br />その店はとても暖房がきいたのに<br />突然彼女は<br />足元から氷のような冷気を感じたのだった<br />そしてそれは <br />レジで私がオーナーさんと無駄口を叩いている間<br />どんどんとひどくなり<br />朋子は<br /><br />隙間風のひどい店なのかなぁ <br />寒くて寒くていられないから早く出たいよ<br /><br />そう思いイライラしていたらしい<br />だが店のドアを開け<br />一歩外へ出たとたん彼女は無言になり<br />車にのるやいないやこう言い出した<br /><br />「さっきね レジでハヌルが立ち話してる間<br />もう骨もまで沁みそうに急に寒くなったの<br />入り口だから仕方ないのかなとおもったけど<br />あんまりにも寒いから早く帰りたかったのね<br />でも 外にでたとたん暖かいのよ?<br />そんなのおかしくない? <br />なんで 外のほうが暖かいの?」<br /><br />もう彼女は帰るのだから<br />面倒な話はすることないなと思い<br />私と朱珠ちゃんは適当な話をして<br />お茶を濁していたのだが<br />今度は交差点を通り過ぎた瞬間に<br /><br />「ねぇ! 今の交差点の道路に人が倒れてたよ!!<br />事故じゃないの?!」<br /><br />と 言い出した<br />勿論 そこには人など倒れてはいなかった<br />それどころか<br />次の赤信号で車が止まった時には<br />ふと目をやった建物の陰から<br /><br />「変な男の人がこっち見て・・<br />あの人なんか変!血がでて怪我してる!」<br /><br />などと言い出したのだった<br />勿論 そこには誰もいないのだ<br />肉体を持ったものは だが・・・<br />何にせよ<br />朋子にとってはまさにそこに<br />「生きて存在している」としか思えず<br />それが他の人には見えないなどとは<br />とうてい思えなかった<br /><br />東京へ帰ってからも<br />異変は続いた<br />朋子には電車にまたがる奇妙な大男や<br />ビルから自分へと<br />飛び降りてくる気味の悪い男が見えたりした<br />なにより会社の同僚や知り合いの顔が<br />その人により真っ黒に見えたり<br />緑に見えたりするのである<br />なかには土色の人たちもいた<br />朋子は気味が悪く<br />これはいったい何なのか<br />何故こんなものが見えるようになったのか<br />頭が混乱してしまっていた<br />けれども<br />顔色がおかしく見えてしまう同僚たちは<br />たいていどうも<br />何故だか体に不調があるように<br />朋子には思えて仕方が無いのだった<br />もちろんそこに理由はないのだけれど・・・<br /><br />結局 朋子は<br />東京へ戻って5日後<br />再び岐阜の私のところへと<br />夜行バスに飛び乗っていた<br /><br />+++++++++++++(続く)
50

蛙に恨まれた弟のはなし。

皆様より 前回の記事へ誠に温かいコメントを頂き本当に有難うございましたまさかこのようにコメントをしていただけるとは思ってもおりませんでしたまた私書箱へ励ましのメールを下さった方もおいでになり嬉しくて嬉しくて感激しておりますこれからも皆様からいただいたこの温かい励ましを忘れることなくまた驕ることなくみちを進んで行こうと思います心より皆様へ厚く御礼申し上げます今回のお話は幼い母が体験した哀れな蛙のお話... <br />皆様より 前回の記事へ<br />誠に温かいコメントを頂き<br />本当に有難うございました<br />まさかこのようにコメントをしていただけるとは<br />思ってもおりませんでした<br />また私書箱へ<br />励ましのメールを下さった方もおいでになり<br />嬉しくて嬉しくて感激しております<br />これからも皆様からいただいた<br />この温かい励ましを忘れることなく<br />また驕ることなく<br />みちを進んで行こうと思います<br />心より皆様へ厚く御礼申し上げます<br /><br /><br /><br />今回のお話は幼い母が体験した<br />哀れな蛙のお話をしたいと思う<br /><br />私の母にはふたり弟がいる<br />母より3つ離れたカッちゃんと<br />4つ離れたアキちゃんだ<br />母がまだ小学生の頃<br />この年子の弟達は<br />まるで双子のようにそっくりで<br />その上やたらに元気だった<br />元気といえば聞こえが良いのだが<br />要は手のつけられない <br />やんちゃ坊主だっただけだ<br /><br />今まで何回も書いてきているので<br />既にご存知の方には今更なのだが<br />母の在所は田舎も田舎のド田舎だ<br />かつては街道沿いとして<br />そこそこ栄えた場所ではあったのだが<br />母が幼い頃には<br />すっかり寂れきっていた<br />とはいえその頃は<br />今と比べればまだまだ人家も多く<br />棲む人も多かったようだ<br />この訪れるものも少ない里の<br />山を登って道が無くなるところに<br />母の在所が有る<br /><br />それは母が小学5年の夏のことだった<br />母や弟は近所に遊ぶ相手がいないので<br />いつも兄弟で遊んでいた<br />近所に遊ぶような年頃の子供は<br />ほどほどにいたのだが<br />みな母の家に奉公に来ているような<br />そんな家々の子供なので<br />祖母から遊ぶことを禁じられていたのだった<br />もちろんこれには理由があって<br />人を使う側の人間は<br />雇われているものの前で<br />遊んでいてはいけないという教えだったのだ<br />祖母により幼い母は<br />歌を歌ったり 大きな声をだしたり<br />ましてや走ったりなど<br />決してしてはいけないと躾けられた<br />それは全て たとえ子供とは言えど<br />そのような軽はずみな態度をしていて<br />雇われているものが面白いであろうかという<br />人間心理を考えた教えであった<br />雇っている側には雇っている側なりの<br />控える気持ちが必要なのである<br />なにしろ雇われている中には<br />母と同じ年頃の子供たちもいたのだから<br />しかし弟たちは<br />一切そんな教えを守るわけもなく<br />やんちゃの限りを尽くしていた<br /><br />そんなわけで<br />その日も弟たちと母は<br />たんぼのあぜ道で兄弟仲良く遊んでいた<br />母は背中に飼っていた犬を<br />おんぶ紐でくくりつけ<br />子守のごっこ遊びを一人でしながら<br />弟たちが危なくないか<br />見守っていたのだった<br />ところが である<br />弟たちのやんちゃぶりには<br />母もほとほと手を焼いていて<br />やはり二人とも<br />まったく言うことをききはしなかった<br />蛇を見つけては投げ縄のように振り回しては<br />母へと投げつけてみたり<br />土留めの木の枝に投げてみたり<br />蛙を捕まえては屋根へと投げつけるのだ<br />母の在所のあるあたりは<br />蛇穴ともいわれるところで<br />とにかく蛇や蛙なら<br />少し探せば山ほどいたのだ<br /><br />そのうちあぜ道に植えられた<br />柿木に登ったアキちゃんは<br />いったいどこに隠し持っていたのか<br />爆竹を取り出して<br />火をつけては納屋の屋根へと投げつけ出した<br />母は怒られるとオロオロしながら<br />必死でやめるように止めるのだが<br />もちろん言うことなど<br />何処吹く風である<br /><br />そうこうするうちに<br />なんと今度はその爆竹を<br />捕まえた蛙の尻から押し込んで<br />投げつけだしたのである<br />投げつけられた蛙は<br />あるものはひしゃげて死に<br />あるものは破裂して死んだ<br />あっという間にそこらには<br />手足のもげて中身をばら撒いた<br />蛙の死骸だらけになっていく<br />夕暮れて<br />空は朱に薄く墨を刷いたような色をして<br />囲む山は既に黒々と<br />その中で無邪気なアキちゃんは<br />蛙たちをもて遊び<br />なぶり殺し捨てていく<br /><br /><br />あまりといえばあまりのことに<br />母は怒られるのが怖くなり<br />先にひとり家に帰ってしまったが<br />結局弟達も晩御飯に間に合うように<br />しばらく二人で遊んでから<br />何事もない風で戻ってきた<br />そしてそのことは<br />当然家族の誰にも話さなかった<br /><br />そして夜は更けて<br />空に冴え冴えとした月が真上に登る頃<br />アキちゃんはトイレに行きたくなり目を覚ました<br />この家のトイレは<br />当時の習慣に合わせて屋外に作られていたので<br />草履を履かねば行くことが出来なかった<br />現代の家屋と違いこの家は<br />玄関からまっすぐ土間が広がって<br />裏の勝手口まで続いており<br />またその土間は右に折れると<br />そのまま使用人たちの屋根続きの離れと<br />外の庭へと続いていた<br />その土間の左側に沿って<br />畳みの部屋が並んでいる<br />暗闇のなかアキちゃんは<br />土間に並べられた自分の靴に足を乗せようとした<br /><br />その瞬間<br /><br />ぐにゅり<br /><br />足の裏から<br />ヒヤッとした心地の悪い冷たさと<br />何かぬるっとしたものを踏み潰したような<br />妙な感触がした<br />ひっとしてアキちゃんは<br />とっさに足を引く<br /><br />なんだ?<br /><br />暗闇の中目を凝らしてみるのだが<br />これといったものは見当たらない<br />土間は黒い土の色をして<br />闇の中に沈んでいる<br /><br />あぁ おしっこが出ちゃうよ<br /><br />ぶるっと体を小さく振るわせると<br />アキちゃんはもう一度草履を履くため<br />急いで足を下ろした<br /><br />ぐちゅっ<br /><br />今度は明らかに<br />何かを踏み潰した感触がした<br />ぬるっとした冷たい嫌な感覚が<br />裸足の裏からダイレクトに伝わって<br />思わず上がりはなへと飛び上がり<br />ひやあぁあ!と大声を上げた<br /><br />な・・なんだ 今の<br /><br />アキちゃんはわけが分からず<br />少し気味が悪い思いをしながら<br />それでもそれがなんなのか<br />確かめようと土間を覗き込み<br />じっと目を凝らす<br />相変わらずしん・・とした闇の中<br />どこからか聞こえてくるのは<br />いつも聞こえる蛙の鳴き声<br />ころころ ぐわ ころころ<br />いつもと変わりない夜のはずだった<br />しかし いや 何かが違う<br />なにが違うのだろう<br />アキちゃんはさらに目を凝らした<br /><br />するとそこへ声を聞きつけた母が<br />いったい何事かと土間へと続く木の扉を<br />するすると押し開き現れた<br /><br />「どうしたん アキちゃん」<br /><br />「姉ちゃん・・なんか 草履の上に落ちとる」<br /><br />母は弟が何を言いたいのか良く分からなかった<br />するといきなりぱっと後ろが明るくなり<br />祖母(母の母)がどうしたのかと声をかけた<br /><br />「おかあちゃん あのな アキちゃんが」<br /><br />母が騒がしい言い訳をしようとした瞬間<br /><br />「ね ねえちゃっ!!」<br /><br />アキちゃんの声がわなわなと震えていた<br /><br />「もううるさいなぁ なんや・・・」<br /><br />文句を言おうとした母も<br />思わず声を飲み込んだ<br />様子を伺っていた祖母が<br />いぶかしく思い土間を覗き込んだその時<br />ちらと何かが光った<br /><br />何やあれは<br /><br />その小さく光るものは<br />ちらちらとして<br />しかも土間のあちこちで<br />まるで瞬いているように見える<br />祖母はいったい何なのか<br />良く見えるようにと<br />扉を勢い良く開け放った<br />さっと暗い土間を<br />ろうそくの白い光が照らした時<br />祖母の口からもひぃと悲鳴が漏れた<br />そこには蛙がいたのだ<br /><br />それは尋常な数ではなかったそうだ<br />その時のことを母は今でもこう話す<br /><br />「もうなぁ 土間一面足の踏み場も無いほどに<br />ぎっちり蛙が座っていてな<br />それがみんなお母さんらのほうをにらんでるんよ<br />どこを見ても蛙蛙蛙や<br />勿論草履の上から何から全部やで<br />お母さんもアキちゃんもおばあちゃんも<br />慌てて反対の土間にいったんやけど<br />そっちももうぎちぎちに蛙が座り込んで<br />みんなでこっちをにらんでたんよ<br />大きい蛙 小さい蛙<br />アマガエルに殿様蛙 蝦蟇蛙<br />いろんな蛙が一声もなかんとこっちをみてるんや<br />そりゃ気味がわるいもんやったわ<br />もうな 足の下ろすところひとっつもあらへんの<br />そのうち騒ぎでカッちゃんも起きてきてなぁ」<br /><br />ろうそくの明かりは土間一面ぬらぬらと<br />蛙の粘液に反射して<br />世にも気味の悪い光景を映し出していたそうだ<br />さすがにそれをみた弟二人は半べそをかき<br />本当に申し訳ないことをいてしまったと<br />蛙に頭をさげたのだそうだ<br />そうして朝の日が昇る頃<br />無言の蛙たちは<br />一匹 また一匹と姿を消していったという<br /><br />「やっぱりな <br />どんなもんでも弄んでおもちゃにしてはあかんのや<br />なんにでも心はあるんやと お母さんは思ったわ」<br /><br />それから幾年月が過ぎていき<br />今ではアキちゃんは<br />某地方銀行のおえら様となり<br />時折新聞で顔を見るくらいで<br />叔父といえども滅多に顔をあわせることもない<br />カッちゃんの方はといえば<br />母の家を継ぎ<br />おとなしい優しい田舎の老爺として<br />奥さんたちと静かに静かに暮らしている<br />そして母は時折私を呼んで<br />昔の思い出話をするようになり<br />私は私で<br />昔母から聞いたさまざまな話を持ち出しては<br />のんびりと二人で笑い合えるようになっていた<br /><br />「一寸の虫にも五分の魂」<br /><br />昔の人はよく言ったものであるなと思う<br />これもそんな<br />母方の思い出話のひとつだ<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />
51

新しいブログ作りました。

いままで完全口コミのみでセッションを請け負ってきましたでもそろそろもっと様々な方々といろいろなご縁をいただきたいと思うようになりどのように活動していくのかと長い間自問自答してきましたようやくここに私の新しいセッション専用のブログ*サルプリ*ができましたこと皆様にご報告させていただきます口コミでしかしてこなかった私にネットでなにがどれだけ出来るのか・・・新しいチャレンジですとはいってももう3年程前か... いままで完全口コミのみで<br />セッションを請け負ってきました<br />でもそろそろ<br />もっと様々な方々と<br />いろいろなご縁をいただきたいと思うようになり<br />どのように活動していくのかと<br />長い間自問自答してきました<br /><br />ようやくここに<br />私の新しいセッション専用のブログ<br />*サルプリ*ができましたこと<br />皆様にご報告させていただきます<br />口コミでしかしてこなかった私に<br />ネットでなにがどれだけ出来るのか・・・<br />新しいチャレンジです<br /><br />とはいっても<br />もう3年程前から<br />チャットやメッセ<br />また 電話やメールにて<br />無料セッションを行ってきましたので<br />遠隔セッションについても<br />早々に開始できたらと思っております<br /><br />私はこうみえて<br />いがいと本当に照れ屋で<br />自己アピールというものが苦手です<br />その上ネットについて<br />本当に無知なのです<br />きっとみなさんのお力を<br />お借りしたいことが多いと思います<br /><br />どうぞ今まで同様<br />新しいブログも宜しくお願いいたします<br /><br /><br /><br /><br />*サルプリ*<br /><br /><br />
52

白頭山:2

家に帰ってからPCをいじっているうちにふと 白頭山というのはいったいどんなところなんだろうと急に思い立ちネットで検索してみたおなじみWikiを開いてみてそこに書いてある文字を見たとき私は軽く驚いた白頭山は中華人民共和国 吉林省と朝鮮民主主義人民共和国 両江道の国境地帯にある標高2,744mの火山。(Wiki)やはりというかなんと言おうか白頭山は中国と北朝鮮の国境線にその身を横たえている山なのだ調べていくうちに私は白... 家に帰ってからPCをいじっているうちに<br />ふと 白頭山というのはいったいどんなところなんだろうと<br />急に思い立ちネットで検索してみた<br />おなじみWikiを開いてみて<br />そこに書いてある文字を見たとき私は軽く驚いた<br /><br />白頭山は中華人民共和国 吉林省と<br />朝鮮民主主義人民共和国 両江道の<br />国境地帯にある標高2,744mの火山。(Wiki)<br /><br />やはりというかなんと言おうか<br />白頭山は中国と北朝鮮の国境線に<br />その身を横たえている山なのだ<br /><br />調べていくうちに私は<br />白頭山という山は特別な場所であることが分かり始めた<br />何しろこの山は朝鮮民族の発祥の地なのである<br />ご存知ない方も多いかもしれないが<br />朝鮮民族はその祖を檀君としている<br />そしてその檀君が天より降臨した土地が<br />まさにここ白頭山なのだ<br />朝鮮民族のほかにも<br />清を建国した女真の始祖は<br />白頭山近くで産まれたのだという神話もあり<br />この山は古くからの神地として崇められてきたのだった<br />また古き伝承のひとつに<br />この山には荒ぶる火の魔が住んでいたのを<br />女神の日吉納により治められたとも言われている<br />白頭山のてっぺんにある美しい湖の天池が<br />女神の住処とされているようだ<br />近年ではこの天池に棲むらしき<br />謎のUMAの写真が世界を駆け巡り<br />一部では龍ではないかともいわれているらしいのだが<br /><br /><br />元来この山は風水によれば<br />崑崙山から別れた龍脈が北幹龍を通って<br />ひとたび集まるところとされていて祖山とされてきた<br />そのためなのか<br />第二次世界大戦の真っ只中の1943年 <br />日本軍が白頭山頂上の天池にて<br />天照大御神を奉じる祭祀が執り行われ<br />近年その写真が発見され韓国のネチズンの間では<br />話題になっているようだ<br />何故ここで天照大御神が出てくるのだろう<br />ここは朝鮮ではないか<br />私は少し疑問に思った<br />しかし 神道天行居の友清歓真も霊的国防のため<br />やはりこの地に神璽を鎮めたのだという<br />そしてこの白頭山こそ<br />最重要の山だと言われているらしいのだ<br />どうやら白頭山と日本には<br />何か関連があるらしい<br /><br />実はこの山に降り立った<br />高句麗姫と後に伝わる女神が日本へと伝えられ<br />白山菊理姫ことシラヤマヒメであるという説がある<br />それどころかある説によると<br />この高句麗姫こそ日本の国生み神話で有名な<br />あのイザナミイザナギを生んだ神であるというのだ<br />(詳細についてはネットで検索していただきたい)<br />記紀神話は実は私たちが思っているよりも<br />随分と朝鮮半島が深く関わっている<br />素戔嗚尊の子の五十猛命などは<br />出雲では韓国伊太命とよばれ<br />筑紫では白日別神と言う名前で知られているらしい<br />それどころか素戔嗚尊が<br />最初に降臨したところも朝鮮なのである<br />そうそして母によれば<br />私のはるか遠い遠い先祖は<br />朝鮮からきたのだという<br /><br />関係妄想の域を出ない話の羅列で<br />誠に申し訳ないと思うのだが<br />自分と朝鮮の何気ない符号に<br />時々はっとする時は確かにあるのだ<br />例えば私のリアルでの名前が<br />檀君の息子の名前とまったく同じであること<br />巫堂の祖と呼ばれる古朝鮮の<br />伝説の王女の名前の○○公主の○○が<br />私の苗字がまったく同じであること<br /><br /><br />すべて偶然かもしれない<br />私が白頭山を幻視したのも<br />それが実際に国境にあるのも<br />龍が棲むといわれているのも<br />たぶん 関係妄想に過ぎない<br />私の中では<br />あぁ面白いなぁと <br />楽しむ出来事のひとつなのだ<br />それ以上の意味はなく<br />それ以下の意味もない<br />文字にすると大げさでやっぱり<br />ひどく恥ずかしいなと照れてしまうけれど<br />恥ずかしさに身もだえしつつも<br />私のこんな側面を<br />少しずつお知らせしていきたいなぁと<br />思い始めている
53

白頭山。

普段私は自分の見ている様々なビジョンをこのブログにも殆ど書かないし朱珠ちゃんにも話すことは少ないでもたまにはそんな話もしてみようかと思い今日は私の幻視のお話とはいえ私にとっては幻視だけれどここではまた説明がややこしいので通りやすくビジョンとしておこうと思う何故だか分からないけれど以前から民俗音楽を聴くとその民俗に対応しているんだろうと思しきミエナイ方々のエネルギーを感じ背中が心地よく温かくなりそし... 普段私は自分の見ている様々なビジョンを<br />このブログにも殆ど書かないし<br />朱珠ちゃんにも話すことは少ない<br />でもたまにはそんな話もしてみようかと思い<br />今日は私の幻視のお話<br />とはいえ私にとっては幻視だけれど<br />ここではまた説明がややこしいので<br />通りやすくビジョンとしておこうと思う<br /><br /><br />何故だか分からないけれど以前から<br />民俗音楽を聴くと<br />その民俗に対応しているんだろうと思しき<br />ミエナイ方々のエネルギーを感じ<br />背中が心地よく温かくなり<br />そして様々なビジョンが現れる<br />インドや朝鮮の音楽においては<br />今では古典だけでなく<br />現代音楽でも波長を感じるようになった<br />ただし言語が入っているものに限られるので<br />どうやら「言葉」が重要らしい<br />不思議なことに古典音楽では<br />あまり言葉を必要としないのだけれど・・<br /><br /><br /><br />ついおとついの事<br />朱珠ちゃんとの待ち合わせに<br />いつものように私はKーPOPを爆音で聞きながら<br />すべるように車を走らせていた<br />山を切り裂いて作られた高速につながるこの道は<br />信号もなく車も殆ど通らない上に<br />橋脚が高いために随分と見晴らしがよい道だ<br />空は抜けるように青い<br />遠くに夏の白い雲が積み重なって<br />その下には遥かな町並みが見える<br />全開にした窓から入り込む風は<br />お日様の乾いた匂いがして<br />そのまま私の全身を洗い流しているかのようだ<br />誰にも聞かれていないのをいいことに<br />CDに合わせて私も<br />体の奥から吐き出すように歌い続ける<br />全てが自由に思える幸せなひととき<br />まるで空を行くかのような<br />この開放感を思う存分味わっていた<br /><br />すると何かが私の琴線に触れた<br />あぁ来たんだなと思う<br />瞬間ココロの焦点をずっとずらす<br />私の後方に大きな2羽の美しき神鳥が視える<br />眩い光を発して白く輝き<br />あまりの輝きにその本体は殆ど色がないほどに視える光の鳥<br />ところどころ七色の光が見えるが<br />その体の周りには金と白熱の粒子が舞い踊る<br />私はいつものように<br />自然とにこりと微笑んでいるのが自分で分かる<br /><br />すると今度は正面の遠くから<br />何かがものすごいスピードで近づいてきた<br />それはあっという間に私の目の前にその姿を現した<br />大きくうねりながら現れたそれは<br />綺羅と輝く青と緑の体をし<br />頭から光の波をうねらせ<br />全身に逆巻く水をまとう龍の姿だった<br />その鮮烈な美しさと<br />なんともいえぬ巨大な姿の有難さを<br />私はただ見つめる<br /><br />視つめる私の頭上のすぐ上をゆっくりと飛び退るとき<br />ふと視線を転じれば両横から<br />今度は照り映える朱赤の体に<br />やはり頭から白く輝く光をうねらせ<br />光の渦を発して進む龍たちがいくつも現れて<br />それぞれが左右へと行き違うように空を泳ぐ<br />そのうちその中のひとつと先ほどの青い龍が<br />私の正面でその身をよじり合わせ<br />くるくると周り出した<br />その周りを輝く神鳥たちが大きな円を描いて<br />くるくると回り続ける<br />私はただただそれを視ていた<br /><br />やがて その奥のほうに<br />なにか黒いものが現れた<br />焦点をそこにずらしてみる<br />すっと形を現したそれは大きな黒い山だった<br />それはまるで富士山のような姿をして<br />けれど決して富士山ではないと分かった<br />この龍たちはどうやら<br />その山のほうからきているらしかった<br />山にはなにか雄雄しきものがいた<br />とても厳しく巨大でそして雄雄しいもの<br />言葉にするとしたなら神とでもするしかないような<br />そしてその両横に<br />小さな女性的な神がおいでになる<br />その山と龍の間からさらにもうひと柱の<br />美しい女性的な存在が<br />白いひれを揺らしながら舞っておいでになった<br />私の体はなんとも言えず温かく心地よく<br />頭の毛穴からしゅうしゅうと<br />何かが蒸発しているような<br />そんな感覚を味わいながら運転を続けていた<br /><br />待ち合わせの場所につくと私は<br />朱珠ちゃんといつものように寿司を食べながら<br />なんてことのない話に興じていた<br />途中でふと そういえばね と<br />来る途中で見たこのビジョンの話をした<br /><br />「黒い山はね 私これ 朝鮮の山だと思うの」<br /><br />そう付け足すと<br />朱珠ちゃんはちょっと驚いた顔をした<br /><br />「それもね 北朝鮮か北朝鮮でも<br />中国との国境にあるようなそんなところの山で <br />そこはすごく寒いところで 黒いかんじの山なの」<br /><br />そういう私に朱珠ちゃんはすかさずこういった<br /><br />「それ 白頭山やん!」<br /><br />白頭山と書いて「ぺくとさん」というその名前は<br />私も聞いたことがあった<br /><br />「え・・でももう中国~みたいな国境あたりなんだよ?」<br /><br />「白頭山は北朝鮮でもかなり北にあるよ」<br /><br />「でも色が黒いかんじですごく寒くて厳しいかんじで・・」<br /><br />「そんな感じだよ 色黒いよ 私登ってるもん」<br /> <br />今から20年近く前<br />朱珠ちゃんはこの白頭山に北朝鮮側から登山していた<br /><br />「白頭山は本当に富士山みたいな形で 上が ぎざぎざで」<br /><br />「え! 上ぎざぎざだよ! そんで中が穴開いてるの」<br /><br />「ハヌル・・・中 穴開いてるよ・・・火山だもん」<br /><br />二人でうーんとしばし考えこんだ<br />私は普段それほどこういうことを<br />朱珠ちゃんにも話さないけれど<br />たまに話すとこういう符号が現れたりする<br /><br />「またまた韓国つながりだったねー いつか行きたいわ」<br /><br />「いつかハヌルと行けるよ!」<br /><br />面白いなぁと思いながら<br />その時はそのままで話が終わった<br /><br />++++++++++++++++++++++++続く<br /><br />
54

ミヨリの森。

ゆうべアニメ版ミヨリの森を見たあまりテレビを見ない私はすっかり忘れていたのだが子供達は最初から見ていたので途中から私も参加して見ることになったご覧になった方には今更だと思うが簡単にあらすじを書いておこうとはいえ 私も前半は作業をしながら見ていたのでちょっと曖昧ミヨリは頑なな小学生の女の子だ幼いころから両親の不仲を見て育ち学校ではクラスメートのいじめにあっていた挙句母は家を捨てミヨリ自身も父の実家へ... ゆうべアニメ版ミヨリの森を見た<br />あまりテレビを見ない私は<br />すっかり忘れていたのだが<br />子供達は最初から見ていたので<br />途中から私も参加して見ることになった<br /><br />ご覧になった方には今更だと思うが<br />簡単にあらすじを書いておこう<br />とはいえ 私も前半は<br />作業をしながら見ていたのでちょっと曖昧<br /><br />ミヨリは頑なな小学生の女の子だ<br />幼いころから両親の不仲を見て育ち<br />学校ではクラスメートのいじめにあっていた<br />挙句母は家を捨て<br />ミヨリ自身も父の実家へ<br />半ば捨てられるように追いやられた<br />都会育ちのミヨリには<br />田舎は何もかもがつまらない<br />しかし森へ忍び込んでいったとき<br />そこには今までみたこともない<br />異形のものたちがいた<br />彼らは優しくミヨリの名前を呼びかける<br />ミヨリには覚えがなかったのだが<br />幼い頃ミヨリは彼らと友達になり<br />この森の守り神になるように選ばれたのだという<br />守り神に選ばれたものだけが<br />様々な精霊達を見て話すことができるのだ<br />精霊たちと関わるうちに<br />この村がダム建設で沈むことを知るミヨリは<br />ダム計画のため<br />真実を捻じ曲げる人々を目の当たりにする<br />それとともに<br />自分も永遠に続く循環の中のひとつだと理解し<br />他者と心を寄り添わせることを理解していく<br />銃を持ち村へとやってきた業者に対し<br />村を守りたい子供たちと<br />そして精霊とともに<br />ミヨリは行動を起こしたのだが・・<br /><br />私にとっては何故だか<br />とても懐かしい思いのするアニメだった<br />精霊たちの姿がどこか<br />日本昔話のようでありまた<br />昔のムーミンに出てきそうな姿だったせいでもある<br />なにより村の小学校<br />あれはまさに私が通っていた<br />分教室そのままだった<br />私は小学校のとき分校よりも<br />さらにさらに小さい<br />分教室というものに通っていたのである<br />(中学の外観もアニメそっくりの木造だったのだが)<br /><br />分教室は4年生までしかない学校で<br />5年生になると本校まで通うことになっていた<br />山の斜面に立てられた小さな古い平屋の校舎は<br />私の父もそして祖父もかつては通っていた<br />家庭科室も理科室も音楽室も<br />なんにもない学校だった<br />もちろんプールはあるはずもなく<br />夏になると週に一度<br />本校までバスでいっては借りていた<br />それどころかなんとトイレは汲み取りですらない<br />よくかつて中国旅行で噂になった<br />あの「ドアのないただの溝」である<br />ただし先生用は汲み取りになっていて<br />ちゃんとドアもついていた<br /><br />4つ並んだ教室を繋ぐ廊下には<br />子供の腰の高さまでしかない本棚が備え付けてあって<br />わずかな種類のそれも表紙もとれかけた<br />ぼろぼろの本がわずかに並べられており<br />それが私達の「図書室」だった<br />玄関をまっすぐ奥へ行くと<br />生徒がみんな茶婆と呼んでいた<br />用務員さんの部屋があり<br />その横は屋根だけ供えた屋外の<br />手を洗うところになっていて<br />生徒が歯磨きをするように<br />蛇口が10ほど並んでいた<br />今で言えばまるでバーベキューの水場みたいだ<br />しかし何が違うといえば<br />その蛇口から出るのは全て井戸水だったのだ<br />そして蛇口の並ぶ一番端には<br />少し大きめに水がためられるようになっていて<br />そこには山から湧いている清水が常に流れ込み<br />お昼のお茶用の大きなアルミの薬缶が浮いていて<br />いつも冷やされていたのを思い出す<br />金色に光るアルミの薬缶と<br />一緒に浮かんでいたホテイアオイの紫の花<br />懐かしい夏の思い出だ<br /><br />その水場の足元には<br />山から湧いた清水がちょろちょろと<br />ほんの5センチほどの流れを作り<br />そのまま校舎の裏を山沿いに流れていた<br />私達は休み時間や放課後になると<br />校舎の裏のその小さな川ともいえぬ川で<br />小さな沢蟹を捕まえては遊んだものだ<br />山の水はいつもほどよく冷たくて<br />でも夏は地熱でほどほどにぬるかった<br />流れの上はそのままに<br />半分は裏の小さな尼寺に<br />半分は山の頂上へとつながっていて<br />尼寺へとつながる斜面には<br />つりがねにんじんの薄紫の花が<br />いくつもいくつも咲いていた<br />私たちは時にその花を摘み<br />時に山へと入って追いかけっこをした<br /><br />分教室へと登る坂道の真下には<br />昔ながらの農鍛冶屋があって<br />暇になると私達はこっそり柵を乗り越えては<br />火花が散るのを覗いたものだ<br />夏の間男の子たちは蛇やとかげを捕まえて<br />自分の机で飼っていた<br />春になれば祖父たちがその昔<br />わずかな運動場を囲むように植えた<br />古木の桜たちが枝もたわむほどに花をつけ<br />満面に空を埋める様は本当に美しかった<br />私はよく風に舞い散る桜吹雪の中を<br />ひとりくるくると踊りまわった<br />秋には稲穂の揺れる金色のあぜ道に咲いた<br />真っ赤な真っ赤な彼岸花<br />はざにかけられ枯れた稲の香りが<br />私は大好きだった<br /><br />本当は学校は大嫌いだった<br />私は昔から自意識過剰で<br />人と仲良くすることが本当にできなかった<br />いつも人をいらだたせる嫌な子供だった<br />こんなに小さな分教場で<br />私は嫌われ者だった<br />いつも何処かへ逃げ出したかった<br />田舎が大嫌いだった<br /><br />なのに私の記憶の中では<br />今も鮮やかに蘇る<br />あの木でできた校舎の古いほこりの匂い<br />沢水に混じる小さな小石の味<br />れんげの花の甘い蜜<br />沢蟹の甲羅の赤い色<br />裸足であるいた石畳のあの熱さ<br />山に飲み込まれて消えそうな<br />小さな小さな分教室<br />統廃合で廃校になり<br />本当に夢のように消えてなくなった<br />今は幻の小さな学校<br /><br />ミヨリの物語は<br />筋としては先の想像のつく<br />ありきたりといえばありきたりの話だけれど<br />私にはもののけ姫よりよほどに<br />リアルな物語として実感できた<br />それは学校の思い出とは別に<br />ミヨリが水となり世界をめぐるところなど<br />似たような体験をしたことが<br />あったからかもしれない<br />太鼓を叩くあのさまも<br />なぜだか全てとても分かり易かったのだ<br />シャーマンの普遍的な<br />ありがちな姿だから<br />そう思っても当たり前なんだろう<br />蟲師のリアルさとはまた違う<br />個人的に昔を覗いてみたような<br />そんな不思議な感覚だ<br /><br />この涙が出るような懐かしさは<br />歳をとった証拠なのかもしれないなと<br />ひとりこっそり笑って眠りについた<br /><br /><br /><br /><br />
55

これもひとつの合縁奇縁。

今日は実家で久しぶりに母と話したそういえばねぇ と 私は母の祖母のおはるさのことや祖父の一郎さの事をブログというのに書いているんだと打ち明けてみたくだらないことをするんじゃないときっと怒るだろうなぁと思ったのだが意外や母はどこかの誰かがおじいちゃん達のことを例えほんのちょっぴりでも覚えていてくれるかもしれないんだねぇとつぶやきながらなんだか嬉しそうな顔をしたそれどころか母はもっと話を書いてくれと実... <br />今日は実家で久しぶりに母と話した<br />そういえばねぇ と 私は<br />母の祖母のおはるさのことや<br />祖父の一郎さの事を<br />ブログというのに書いているんだと<br />打ち明けてみた<br />くだらないことをするんじゃないと<br />きっと怒るだろうなぁと思ったのだが<br /><br />意外や母は<br />どこかの誰かが<br />おじいちゃん達のことを<br />例えほんのちょっぴりでも<br />覚えていてくれるかもしれないんだねぇと<br />つぶやきながら<br />なんだか嬉しそうな顔をした<br /><br />それどころか母は<br />もっと話を書いてくれと<br />実家の思い出話をはじめだした<br />確かにそれは おはるさの<br />ちょっと面白い不思議な話で<br />いつかここに書き残したいとは思うのだが<br />今日は例の<br />あの叱りに来た祖父と私のことを書きたいと思う<br />個人的記録と題したほうがいいくらいの<br />たわいもない話なので<br />読んでいただくのも申し訳ないのだが・・・<br /><br />実は最近このブログに書くようになるまで<br />私は祖父のことはあまり思い出しもしていなかった<br />たまたま おはるさの話を日記にしたところ<br />コメントをたくさんいただけたのに嬉しくなって<br />調子にのった挙句に書いたのが真相で<br />まぁ こうして文字にしておけば<br />忘れることもないだろうという<br />そんな程度の思いいれに過ぎなかった<br /><br />ところが今年は何故か<br />うちの息子達は戦争に興味が湧いたらしく<br />裸足のゲンやらNHKでやっていた戦争のアニメやら<br />夢中になってみていた上に<br />先日は 出口のない海 という<br />海軍の映画まで見たがって一緒に見る羽目になった<br />さすがに回天なんぞを見ていると<br />嫌がおうでもあの祖父を思い出す<br />私は今日母に 回天の映画を見たことも話した<br /><br />すると母は少し顔をゆがめながら<br />あんなもん見るんじゃない と <br />まるで吐き捨てるように言いながら<br />それでも自然と祖父の話になっていく<br />母は戦争映画が大嫌いなのだ<br />映画に描かれた軍人たちの姿と<br />母が知っている祖父および軍人の姿が<br />あまりにかけ離れているかららしかった<br /><br />20年あまり軍人だった祖父は<br />最初の10年を広島の呉で過ごした<br />江田島というところにある<br />海軍兵学校の教官をしていたからだった<br />しかし本当は<br />兵学校の教官をしていたのは短く<br />水雷学校という海軍の中でも<br />少し特殊な部門の教官をしていたのだそうだ<br />今までこの呉での祖父のことに<br />何の関心も持ったことがなかった私だが<br />ふと思いついてネットで調べだしてみた<br /><br />海軍水雷学校(かいぐんすいらいがっこう)は<br />海軍の水雷術(魚雷・機雷・爆雷)指揮官・技官を<br />養成する教育機関のことで<br />海軍将校として必要な様々なことを習得する機関だった<br />祖父はそこの教官をしていたらしい<br />ここは実は今でいうところのスパイ <br />当時の言い方でなら斥候を養成する<br />秘密の機関だったそうだ(母いわく)<br />(ネットで調べてみても広島には兵学校はあるが<br />水雷学校があったという記述は実際見当たらない)<br /><br />これは母は書いてはいけないといったのだが<br />軍人として過ごした祖父の最後の10年は<br />軍事スパイとして活動していたそうだ<br />前半をスパイ養成教官 <br />後半を自身がスパイとなっての軍人生活だ<br />祖父がスパイになったのは<br />主に金のためであったらしい<br />当時軍の正式な斥候は給金がかなりなものだったらしい<br />この頃の祖父は<br />自らの家庭だけでなく<br />一族の何軒もの家計を支える必要に<br />せまられていたのだ<br /><br />私は水雷学校を調べるために<br />ネットを眺めているうちに<br />ふと有ることに気がついた<br />それは江田島にあった兵学校の<br />付近地図を見ていたときのことだった<br />江田島の方から<br />視線を呉へと道なりに動かす<br />江田島と書いた文字の<br />そのすぐ下にあるその文字は能美島<br />島と書いてあれど<br />江田島とひとつの島の中の町だ<br />そう それは<br />かつての私の本籍地だった<br />私は泣いた<br />今まで気がつかなかったことに<br />こんな不思議に私は号泣していた<br /><br />何年も前に私は離婚している<br />私と主人が出会ったのは<br />名古屋のとある場所で<br />出会いはいわゆるナンパであった<br />知り合ってから半年で私は妊娠し<br />そして1年たつ前に結婚していた<br />私は彼が大好きだった<br />彼も私が大好きだった<br />お互い愛し合って<br />それでも無残な結末だった<br /><br />ある日私は通報により<br />警察に保護をされた<br />このままでは殺されると説得されて<br />そのまま家から逃げ出したのだ<br />彼は逃げた私に絶望し<br />それから7日目に自殺をした<br />結局未遂で助かったものの<br />精神が崩壊してしまった彼は<br />病院に拘禁される身の上となった<br />最後に会ったときの彼のあの目<br />あの目の色を今でも私は忘れられない<br /><br />その彼の出身地が<br />広島県の能美島だった<br />私は彼と結婚することで<br />能美島を本籍としたのだった<br />震える指先でモニターの地図をなぞる<br />音戸大橋 音戸の瀬戸<br />ああ ここが能美島<br />一度も訪ねることのなかった<br />ここが私とあの人の本籍だったところだ<br /><br />彼と離婚してから<br />私は何人も彼氏ができた<br />そのうちの一人とは<br />長らく同棲もした<br />それでも私は忘れられないでいる<br />一生一度の恋だった<br />誰と出会っても<br />誰と恋に落ちても<br />私はあの人より愛することはもうないだろう<br /><br />殴られ蹴られ肋骨を折られ<br />包丁で脅されて そして刺されて<br />家もめちゃくちゃだった<br />私もめちゃくちゃだった<br />お金もなかった<br />いつも何もかも奪い取られた<br />それでも好きだった<br />夢をみていた<br />頭から油をかけられ<br />首を絞められ<br />薄れる意識の中で<br />破れた窓の向こうに見える<br />ベランダ越しのあの他所の団欒の明かり<br />あれがいつか私と彼のところにも<br />きっと宿る日がくるのだと<br />ただ ただ 夢を見ていた<br /><br />合縁奇縁<br />人生はこういうものだ<br />祖父の思い出を辿るうち<br />気がつけばあの人を辿ることになっていた<br />どれほど愛しても<br />あの日にはもう戻れない<br />あれはもう 遠い思い出<br /><br />今私は <br />またひとりで彼方のあの光を見ている<br />見失いそうになりながら<br />それでも私を照らすだろうあの光<br />それが何かは知らないけれど<br />今日も確かに私へと降り注ぐ<br />あの光を<br /><br /><br /><br /><br />
56

亡くなった祖父が叱りにきた話:2

それから1週間ほどあとの有る早朝のこと私は何かにまたもや起こされていた時計を見るとやはり4時05分例の時刻である実は亡くなった祖父が現れたあの朝以来起こされることがなくなっていた耳鳴りも金縛りもその間起こることがなかったので私はまた始まったのかと少々うんざりし耳鳴りが始まるのを待っていた4時に起こされるようになる前にも同じように2時に毎晩起こされては毎度毎度怪しいモノと接触していたのでこのときも ... それから1週間ほどあとの<br />有る早朝のこと<br />私は何かにまたもや起こされていた<br />時計を見るとやはり4時05分<br />例の時刻である<br /><br />実は亡くなった祖父が現れたあの朝以来<br />起こされることがなくなっていた<br />耳鳴りも金縛りもその間起こることがなかったので<br />私はまた始まったのかと<br />少々うんざりし耳鳴りが始まるのを待っていた<br />4時に起こされるようになる前にも<br />同じように2時に毎晩起こされては<br />毎度毎度怪しいモノと接触していたので<br />このときも また面倒なことが始まったのかなと<br />ただただ うんざりしていたのだった<br /><br />すると前回と同じように<br />天井がほのしろくなったかと思うと<br />高い上からまたもくるくると<br />影達が輪を描きながら降下してきたと<br />思うまもなく<br />布団の足元に白いようなグレーのような長衣を身に着け<br />そのフードを目深にかぶった集団が立ち並んでいた<br />一歩前に出てきた一人だけが<br />フードをかぶらずに顔を見せていて<br />それは誰あろう やはり母方の祖父その人だった<br /><br />私を見下ろす祖父の瞳はとても厳しく<br />ある種冷徹とも思えるような色を浮かべていて<br />その視線の強さに私は<br />少したじろがされるような思いがしていた<br />するとこの間と同じように<br />声なき祖父の声が語りかけてきた<br /><br />「○○(私の名前) <br />お前は何も改めなかった <br />今のままでは <br />もうおじいちゃんと同じところへこれないぞと<br />あれほど言ったのに<br />お前は注意を聞かなかった<br />もうお前は<br />ワシと同じところへ来ることは出来ない<br />下の階層で死後過ごす事になるだろう<br />ワシとはもう二度と会うことはないだろう<br />死後もその先も<br />もう二度とお前と会うことは無い」<br /><br />私は二度と会えないと言われて<br />ひどくあせりの気持ちが湧いた<br />私は祖父が大好きだった<br />幼い頃より誰よりも<br />無条件で唯一心を寄せられるただひとりの人<br />それがこの祖父だったのだ<br /><br />「おじいちゃん!ごめんなさい!<br />今から 今から生活を改めるから!<br />ごめんなさい! 言うこと聞くから!」<br /><br />しかし 祖父は感情のないような声でこう告げた<br /><br />「遅いのだ<br />お前は与えられたチャンスをフイにしたのだ<br />もう遅いのだよ」<br /><br />感情がこめられていないが故に<br />かえって下等なものに声をかけているような<br />その話し方が私の心を締め付けた<br />激しい後悔の念が沸き起こる<br />けれど 祖父はすっと<br />影の集団の中へ紛れて消えた<br /><br />「おじいちゃん 待って! おじいちゃん!」<br /><br />必死で呼びかけた私の声もむなしく<br />影達は来たときのようにくるくるとまわりはじめ<br />そのまま中空へと飛び去っていく<br />だんだんと遠くなる影の輪郭を目で追いながら<br />私はなんともいえない悲しい気持ちになっていた<br /><br />その頃の私は<br />世間からみればまさに堕落という二文字へと<br />足を踏み入れはじめていた<br />祖父が叱咤に現れたときの<br />私の生活といえばまだ可愛らしいもので<br />その後に続くことになるあまりにも淀んだ生活は<br />身も心も完全に私を陰獣の世界へと追いやっていった<br />あのひどい生活をここで書く勇気が<br />私はまだ持てないでいる<br />有る人はその頃の私のことを<br />「日本で経験できる女の業全ての体現者」と呼んだ<br /><br />それから祖父は二度と私の前には現れない<br />今なら祖父が言いたかったことが<br />理解できると思うのだ<br />あの時私がもっと強かったなら<br />自分を直視できていたなら<br />その後の人生は確かに変わっていた<br />祖父はきっとそれを教えてくれたのだと思っている<br /><br />友人達に「お化け屋敷」と恐れられた<br />名古屋のこのアパートで<br />本当に様々な怪異は起こった<br />今思っても何故出て行かなかったのか<br />とても不思議なのだが<br />私もとてもこの部屋が怖かったのだ<br />怖くて仕方がないのに<br />引っ越すことは考えなかった<br />憑かれていたんだなと今ならわかる<br />けれど祖父とのこの出来事は<br />怪しい出来事だったとは思っていない<br />祖父が最後に私にしてくれた<br />学びのひとつだと思っている<br />長い長い地獄巡りの月日を経て<br />今の私はもう怪異のレベルでつながることが<br />殆どなくなった<br /><br />そしてあの部屋を出てから<br />亡くなった父方の祖父が私を<br />祖父が管理しているという<br />旧ソ連領のとある地域を見せに<br />連れて行ってくれたことがある<br />高度何千メートルなのか<br />眼下には薄くたなびく雲があり<br />その雲の隙間から父方の祖父と私は<br />広がる大地を一緒に眺めた<br /><br />この祖父とは生前殆ど話したことがなかった<br />生きているときのことで記憶しているのは<br />暗い部屋の中でじっと目を開けたまま<br />布団に横になっていて<br />その目が異様に光っていて怖ろしかったことくらいだ<br />だから私の中でこの父方の祖父は<br />とにかく怖いイメージでしかなかった<br /><br />ところが雲に隠れて<br />一緒に下を眺める祖父は<br />とてもニコニコとして陽気で明るく<br />穏やかそのもので<br />体の内側から光り輝いているかのように見えた<br />並んで大地を見下ろしながら<br />管理とは何をするのかを説明してくれる祖父を<br />私は生まれて初めて愛しく感じていた<br />それまでの祖父に対する思いは<br />全てあの日にどこかへ消し飛んでしまった<br />この父方の祖父がいる階層が<br />母方の祖父が言うところの<br />私が行くことになる下とやららしいので<br />これなら下の管理階層とやらも<br />なかなか悪くないなぁと<br />私は随分と楽しくなったのを覚えている<br />それからも何度か祖父は私を連れにきてくれたが<br />最後に会ったのがもう4年ほど前になる<br />今なら聞いてみたいことがたくさんあるのに<br />こういうタイミングでは<br />迎えに来てくれないものなのだろうか<br />実際にあったら<br />聞きたいことなど忘れてしまいそうなのだが<br /><br /><br />母方の祖父と父方の祖父<br />あの世の二人の祖父たちの話でした<br /><br /><br />
57

亡くなった祖父が叱りにきた話。

コメントでゆか19xxさんにリクエストをいただいたのでちょっと調子のって書くことにした私と祖父のお話。まず本題に入る前に少し長い前置きとして当時の私の環境からお話したい今から15~6年前のこと私は名古屋のあるアパートで一人暮らしをしていたそこは古い住宅地の中にある築20年ほどのアパートだったのだが当時絵を書く趣味があったのでそのための場所が必要だったことと300坪の家で育ったせいなのか寝る部屋とテレビ... コメントでゆか19xxさんにリクエストをいただいたので<br />ちょっと調子のって書くことにした私と祖父のお話。<br /><br />まず本題に入る前に少し長い前置きとして<br />当時の私の環境からお話したい<br />今から15~6年前のこと<br />私は名古屋のあるアパートで一人暮らしをしていた<br />そこは古い住宅地の中にある<br />築20年ほどのアパートだったのだが<br />当時絵を書く趣味があったので<br />そのための場所が必要だったことと<br />300坪の家で育ったせいなのか<br />寝る部屋とテレビを見る部屋と食事をする部屋は<br />それぞれ別でなければ<br />なんとなく気持ちが悪かったのだ<br />つまりはとにかく広さと<br />家賃の兼ね合いの結果そこに住んでいた<br /><br />しかしこの部屋は東南の角部屋で<br />日当たりもよくベランダも広い上に<br />2階建ての2階であり<br />名古屋の繁華街である栄にも目と鼻の先<br />その上 和6・和6・DK10のフロトイレはセパレート<br />もちろん追い炊き機能あり<br />なのに家賃は驚きの3万3千円<br />さらに駐車場が2000円でついてきた<br />いくら15年前といっても<br />まずありえない物件だ<br />しかも1件目の不動産屋に出された<br />最初の物件でこれだったので<br />もうこれ以上の好条件はないだろうと<br />他を見ることもなく決めてしまった<br />実際 この部屋の真向かいのマンションは<br />5畳のワンルームで家賃は7、8万だったから<br />いかに格安だったかが想像していただけるだろうか<br />ちなみにご存知ない方のために書き添えるが<br />栄というところは東京で言えば<br />新宿と渋谷を足して2で割ったようなところ<br />とでもいえば分かりやすいだろうか<br /><br />引越しは殆ど一人で行った<br />とはいえ荷物らしい荷物はなかったのだが<br />母親は一度だけこの部屋を覗いてこういった<br /><br />「・・・なんだか暗い部屋だね」<br /><br />実は私もそう思っていた<br />けれどやっと引越しが終わった夕暮れのこと<br />ケチをつけられたような気がした私は<br />日が暮れたせいだろうと答えた<br />何しろここは東南角部屋日当たり良好<br />暗いはずがないのだから<br /><br />改めてこの部屋へ住むために訪れたのは<br />それから10日ほどあとのことだった<br />その夜大学時代の連れが<br />引越しのお祝いに訪れてくれたのだが<br />何故だか私は具合が悪かった<br />具合の悪さはどんどんひどくなり<br />なんとそのまま40度近くの熱が出た<br />おかげでお祝いどころか友人は<br />看病の為に泊り込むはめとなった<br />熱はそのまま10日以上も続き<br />なにも考えられないまま<br />ひたすら寝続けていた<br />その時私は<br />これがその後に始まるあの日々の始まりだとは<br />まだ知る由もなかった<br /><br />そう この部屋は私の友人の間では<br />その後伝説となって語り継がれているらしい<br />みんなはこの部屋をこう名づけた<br />「お化け屋敷」と<br /><br /><br />さてようやく本題に入ることとしよう<br /><br />それはこの部屋に住み始めて<br />2年たった有る日のことだった<br />その頃の私は毎朝毎朝<br />同じ時刻に何かに起こされていた<br />眠っているのに突然はっとして目が覚める<br />そして枕元の時計を見ると<br />決まってその時刻は早朝4時05分<br />時計を見終わると必ず耳鳴りが始まり<br />私は金縛りに襲われるのがお決まりだった<br /><br />既にこの現象が始まってから<br />1週間程たっていて<br />連日のことにもはや恐怖などなく<br />ただ眠いということしかなかった<br />当時の私は睡眠中に<br />やたらにいろんなものにおこされた挙句<br />金縛りに襲われるので<br />元々不眠症の私は<br />ただでさえ短い睡眠時間が<br />さらに強制的に削られていて<br />相当イライラしていたのだ<br /><br />その日もいつものように起こされた<br />時計を見るとやはり4時05分<br />あぁまた今日も起こされた と<br />私はかなりイライラしながら<br />襲ってくるはずの耳鳴りに耳を澄ます<br />するとなんだかいつもとは様子が違う音がしていた<br />(何か聞こえていたのだが 申し訳ないことに<br />記憶が風化しているので覚えていない)<br /><br />しかも布団に仰向けに寝ている私の目には<br />木目の天井が写るはずなのだが<br />何故だか変に白っぽく見える<br />もっと正確にいうのなら<br />木目模様の天井に<br />白い大きななにか空間のようなものがあるのだ<br />変だなぁとぼーっと眺めていると<br />その白い空間の高い奥のほうに何かが動いている<br /><br />あれ? おかしいなぁ・・<br />うちの天井こんなに高くないぞ<br />あれぇ?? <br /><br />まるでどこかの空間とつながっているようだった<br />その高い高い白い空の高いところで動いているそれは<br />少しずつ横になっている私へと降りてきていた<br />見つめているうちにだんだんとそれは<br />ぐるぐると回る黒い輪っかのように見えはじめた<br />そして近づくにつれて途中で私は<br />輪に見えているのは実は<br />科学忍者隊ガッチャマンが降りてくるときのように<br />くるくると手を繋ぎ合って回りながら降下してくる<br />人影だと気がついた<br />私から見ると逆光ように後ろ(上方)が光っていて<br />私の方に向いているはずの顔も姿も黒い影としか見えないが<br />それでも明らかにそれは人影だったのだ<br />そしてそれを見ている私は<br />非常に冷静で落ち着いていた<br /><br />次の一瞬にはその影たちは<br />私の布団の足元に立っていた<br />そしてそこにはなんと<br />私の亡くなった母方の祖父がいたのである<br />祖父だけが一歩前に出ていて<br />何か白いようなグレーのような布を身につけていた<br />他の何人もの人々はみな相変わらず影のように<br />人らしいということしか<br />私の目には見えないのだが<br />祖父の後ろにつき従うかのように<br />列をなして並んでいた<br />今考えてみると布団の足元ということは<br />体を起こさないと見えないはずなのだが<br />何故か私は仰向けに横になったまま<br />その情景を見ていたことになる<br /><br />さすがの私も祖父の顔を見た瞬間は<br />あっと驚いた<br />しかし祖父は生前私に見せていた顔とは違い<br />随分と厳しい表情をしていて<br />まさに軍人然とした感じだった<br />亡くなる頃はげっそりと<br />ミイラのようにやせ細っていたはずが<br />目の前の祖父はまるで50~60代の頃の<br />肉体自慢であった当時を思わせる<br />いや 顔立ちや肉体の感じは確かにそうなのだけれど<br />実際はまるで青年のような壮年のような<br />年齢不詳の雰囲気を漂わせており<br />そのあまりに厳しい表情といい<br />見たこともない妙な衣装といい<br />まるで別人のようだった<br />けれど どこからどうみても確かにこれは<br />私が12のときに亡くなったあの祖父なのだ<br />そして祖父は<br />横になった私を見据えながら語り始めた<br />しかし不思議なことに<br />その口は動いていなかった<br />動いていないのに<br />私には祖父の声が聞こえていた<br /><br />祖父は私を叱咤しに訪れていたのだった<br /><br />「お前はこのままでは駄目だ<br />本当はお前はおじいちゃんと<br />同じところへ来ることになっているのに<br />今の生活のままではもう来ることが出来なくなるぞ<br />こんな生活をしていてはいけない<br />生活をいますぐに改めるのだ<br />そうしないとお前は二度と<br />おじいちゃんと同じところへは来れなくなるのだぞ」<br /><br />同じところって・・・なんだ??<br />私が思った瞬間 祖父は<br />まるで心を読んだかのように答えた<br /><br />「おじいちゃんのいるところは特別なところだ<br />わしらのいるところは普通ではいくところではない」<br /><br />話をまとめてみると<br />祖父は詳しくは語らなかったが<br />亡くなった後人は<br />いろいろな階層に分かれて管理の仕事をするらしい<br />後にこれまた再会することとなった<br />父方の祖父は一般的な人がする階層管理の仕事をしていたのだが<br />この母方の祖父は父方の祖父と比べると<br />もっとより大きな部門管理とでもいうべき階層にいるらしかった<br />それは物質的存在全てを包括する管理者の集団のようなもので<br />祖父のいる階層は普通<br />「人」の意識状態からはつくことのない階層らしかった<br />後ろにいる影のような人々も<br />祖父と同じ存在で <br />私の矮小な意識では認知できず影としか見えないようだった<br /><br />祖父は繰り返し繰り返し<br />くどくどと告げた<br /><br />「改めよ 自分の生活を改めよ<br />お前はこのままでは来られなくなるのだ」<br /><br />しかし私は<br />これは一帯なんの茶番なんだ?と思っていた<br />特別の存在だのなんだの<br />そういう選民意識は私とは相容れないものだった<br />祖父のことは大好きだったし<br />今ここで叱っている祖父も<br />恐らく大好きだった祖父なんだろうことは分かる<br />けれど「同じところへこれないから改めよ」などと言われても<br />なんだか嫌だなぁと思った<br />もともと私は<br />上昇するとか人より秀でるとか<br />そういうことにたいして拒否感がひどかった<br />今話している祖父は<br />あまりにも威厳がありすぎて<br />どうにも受け付けがたかった<br />私は はいはい と 生返事をした<br /><br />やがて 外で小鳥が鳴き始めた<br />朝がきたのだ<br />祖父と影たちはまた気がつくと<br />くるくると手を繋ぎ輪になって<br />そのまま天井にあいた白い空の高みへと消えていった<br />目の前にはいつもと変わらぬ木目の天井<br />ふと時計に目をやると<br />20分ほどたっていた<br />すっかり目が覚めていた私は今の出来事を<br /><br />夢だということにしよう<br /><br />そう決めて 出勤時間までの暇つぶしに<br />朝フロにはいることにした<br />その頃私は毎日怪異に襲われていたので<br />いちいち考えるのが面倒になっていたのだった<br />そしてすぐに忘れてしまった<br />それから1週間後<br />まさかまた祖父がやってくるなどと<br />その時は思いもしなかった<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />
58

思い過ごしも神のうち(個人的記録)

火の神様と農耕と龍と雷そして雨そんな一日... 火の神様と農耕と<br />龍と雷そして雨<br />そんな一日<br /><br />
    Return to Pagetop